隣の人は、恋人さん?



安室透の恋人と公言してから数日が経った。ポアロには、時間が取れれば成るべく訪れるようにしている。暫く登庁しない降谷を部下達が心配しているし、一応恋人という事になっているからだ。


「何でそんなに淹れるの上手なの?」
「好きだから、かな」
「あー!分かった!安室さん、珈琲好きな藍さんの為に習得したんじゃないですか?」
「梓さんは良い探偵になれそうですね」
「彼の言葉は信じない方がいいですよ」
「心外だなあ」
「私が珈琲好きだって知らなかったでしょ?」
「いや、知っていたよ」


見てれば分かるさ、と付け加えると降谷はそのまま裏へ行く。残った珈琲を飲み干して会計を済ませば、上着を手にした降谷が来て一緒に店を出る。


「戻るのか?」
「仕事残ってるからね」
「俺も行く」
「この後何もないの?」
「今日はない」


近くの駐車場まで歩きながら話していると、後ろから安室を呼ぶ声が聞こえ降谷は一瞬で安室透の顔になる。声のする方に振り向くと、小学生が数人走ってくる。


「やあ、どうしたんだい?」
「安室のにーちゃんが見えたから」
「隣の人は、恋人さん?」
「そうですよ。僕の恋人、栗原藍さんです」
「こんにちは、よろしくね」
「お姉さん本当に安室さんの恋人なの?」
「見えないかな」
「安室さん。恋人作らないと思ってたから、吃驚しちゃって」
「僕も男ですから」
「コナンくん、行きましょう!お二人のデートを邪魔しちゃダメですよ!」


走り去って行く子供達を見つめながら、眼鏡を掛けたコナンという少年が気になり見つめていると、行くぞと降谷に手を引かれ車に乗る。


「江戸川コナンには気を付けろ」
「あの眼鏡の?」
「ああ」
「あの子、何者なの」
「恐ろしい少年だ」
「降谷にそう言わせるって、凄い子ね」
「兎に角、気を付けろよ」
「了解」


降谷が恐れる江戸川コナンという少年に興味はあるが、あまり関わらないようにしよう。それが一番だ。