成長してだいぶ動けるようになった私はこの時4歳を迎えた。今では一人で歩ける。よかったよかった。流石に3歳から始められた忍術の練習は指なんて届かないよっなんて思っていた時期もある。変化を覚えるまでに時間を要したが今ではそれも問題ない。そんな時である。彼女ことクシナさんがなんと御懐妊!わーい。ナルトが産まれる!甥っ子だ!…うん?うま、れる、?あれ?てことはだ、つまり?あと一年しかない!ってことですよね。これは不味いんじゃないかな。

無事火影となった我が兄ミナトさんは忙しそうにしながらも私の面倒をきちんと見てくれている。煩わしそうな素振りなんて一切見らない。

「おにいちゃん!おつかれさま!なまえかたたたきするよ!」

「なまえは相変わらずミナトとクシナにベッタリだな」

「…!」

ちらりと見えた人物に体が固まる。上忍のシカクさんだ。一歩、後退する。

「シカクさーん、なまえ脅かさないでくださいよー」
「そうってばよ、なまえは今日1日修行頑張ってくたくたなのに」
「おいおいひどい言われようだな」

ミナトに抱き上げられ頭を撫でられる。クシナもミナトの隣に立ち私にねえ?と笑いかけてくれる。幸せの家庭ってこういうことを言うのかな。なんて胸の内で思う。苦笑いを浮かべるシカクをちらりと見る

「お、挨拶できるかい?」
「ん、し、しかくさん、いらっしゃい、です、」
「おー、邪魔するななまえ」

言ってからパッとミナトの肩に顔をうずめる。あの人なんか見透かされるような気がして怖い。あとはイノイチさん。チョウザさんはとてもいい人。あの二人は一緒にいるとなんだか悪寒を覚える。私の前に来る時は気配をギリギリまで本当に声を掛ける直前まで消している。

一度だけ、円に引っかかり一点をずっと見ていたせいだとは思うのだが、本当に何かを疑っている。何をだ。

人見知りであるにはどこへ行っても変わらないため私はこの点に関してだけは子供以上に子供らしいのではないだろうか。

「なまえー肩叩きしてくれるの?」

「おーいいな、お兄さんにもしてくれよ」

「なまえからしたらシカクさんなんておじさんだってばよ」

「クシナおまえなんかトゲねぇ?」

「なまえー、終わったら夕ご飯準備ってばよ」

「はーい!」


幸せ家族計画。ここにナルトが加わったら、もっともっと幸せだね。