暫しナルトの成長を見守り、色々と考えた結果、とっとと自身の地位をあげてしまおうと考えたなまえは下忍になったその翌年の中忍試験を一発クリアを叩き出した。まあミナトやクシナに鍛え上げられたなまえは、やるべきことをこなしただけ、と特に喜びも現さずあくびを噛み締めただけだった。

チームメイトは惜しくも受からなかったためなまえは中忍で再び同期となったイタチとともに中忍の仕事を先にこなしていた。

しばらく経ったある日

なまえが中忍に上がった祝いにカカシから甘味処に招待された。
あんみつとぜんざい、みたらし団子そしてお茶がならんだ机になまえは美味しそう、とつぶやき花を飛ばした。

「ハハ、美味しそうに食べるね」
「や、味合わないと食べ物に失礼ですし」
「なまえちゃんも中忍かぁ…はやいもんだね…ついこの間まで先生の後ろにしがみついてたっていうのに」

あんみつを崩して口に運ぶ。うん、うまい。なまえは咀嚼しながらカカシの言うことに耳を傾ける。今も引きづり辛そうに笑う
カカシになまえはほんとはね、と滑り出しそうになる口をさらにもう一口食べることで飲み込む。

「ナルトもいつのまにか大きくなってるし…」
「えっと、カカシさん、なにか言いたいことあるんじゃなかったんですか?」

カカシの世間話に付き合っててもいいのだがなまえは口を挟んだ。そう、彼は私に言いたいことがあるから、中忍合格祝いなんて今更なことをやっているのだ。

まあ本当にたまたま仕事で会いに来られなかったって線も無きにしも非ずだが、なまえは首を傾げてたずねた。

「え?本当に今日はお祝いのつもりだったんだけど」

その台詞を聞いてなまえはん?あれ?え?と頭をひねった。なまえの頭には"もしかして<勘違い>"という某大型サーチの予測がよぎった。内心テンパっているなまえにカカシは不思議そうにしていた。

「や、あの、ほんと、」

すみません、勘違いでした、と尻すぼみした音にカカシは喉で笑った。

「クシナさんに育てられたにしてはほーんと小心者というかなんというか」

「わ、」

髪をグリグリと撫でられボサボサになった髪を息を吐いてから手櫛で軽く戻す。

「あ、そーだ、なまえ。」
「なんですか?」
「オレ明後日から長期任務で居ないから」
「…はーい」

え?それさっきの段階で言おうよ。そのために呼んだわけじゃないにしろいうところさっきのタイミングだよ。結局私が恥かいただけじゃないか、え、ほんとカカシさんマイペース過ぎないかかなり!

なまえが内心激しく突っ込みをいれているとカカシはさもありなんな様子で「おっと、それじゃあ俺はそろそろいくよ、お金払っとくからゆっくりしてって」とゆるりとした足取りでその場を立ち去った。


一体なんだったのか。なまえはぜんざいをこくりと飲み、みたらし団子にかぶりついた。うん香ばしくておいしい。