円堂だ円堂だ円堂だー
目をきらっきらさせ円堂に抱きつくそら。というか、彼女がグランドまで来る気力があったことに吃驚だ。
風丸が苦笑しながら見ているのを眺め、あれ?これ珍しくないの?と思わず呟いた
「ああ、あれそらちゃんなりの感謝の証なの」
「感謝……?」
「日頃の」
「あー…」
なるほど、と秋の言葉に納得し視線を円堂たちに戻せば、そらのいつもは眠そうにしかめている顔が嬉しそうに綻んでいた
「すきーっ!」
「そら?どうした?」
「円堂ー」
ぎゅー!っとくっついて離れない様子に諦めた風丸が円堂の肩を叩き爽やかに笑った
あ、あれ見捨てたな
円堂は円堂で気にしてないようだがそれもどうかと思う
「因みに、そらの好きは基本感謝、ありがとうって気持ちが大半よ?」
いつの間にか戻ってきた夏未がしたり顔で笑いそらを指差す
「だからその顔は止めなさい」
(………、そんな顔って、)
(無理に笑いすぎよ)
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零