実際問題、そら姉が何を考えてるかわからない。普段はやる気の欠片もない…なんて言われ続けているが、本当は凄く真面目で努力家で優しいひとなんだっておれは知ってる。それでもそら姉が何を考えているのかわからない
「そら姉…どうしてここに…?」
「虎丸が試合に出るって聞いたから」
その一言に雷門側はあからさまに動揺した。水鏡が、とか嘘だろ…と、目を瞠目させて虎丸とそらをみた。
「吹っ切れたみたいだね」
「そら姉…」
「安心したよ」
ニッと笑ったそらに以前店に来たメンバーと初対面以外がざわつく。つまり、豪炎寺と円堂、そして初めましての人以外だ。
「そら姉!どうしてここに!?」
「虎丸が心配だったんだ、」
「え、ええ…?」
困惑気味な俺に追い討ちをかけずに視線をキャプテンに向ける。
「お疲れ円堂」
「ああそらも来てくれてありがとな!」
「おやすいごようさ」
いつもよりすっきりと寝たからかそら姉の表情に曇りがない。それにしても、円堂さんとの会話が気になるのか後ろで固まっていた人たちに目をやれば雷門中の人たちだけが残っていた。
あと吹雪さんも。
「キャプテン、その子は?」
「あ、吹雪」
「雷門中の生徒です。別に仲良くしたくないけどよろしく」
「え、あ、うん…よろしく…?」
あれ?と首を傾げて手を差し出す吹雪さん、いまいち把握できていないようで困惑していた。
「そら姉、吹雪さんも選手だよ」
あんに、[チームメイトなんだから仲良くしてくれないと困る。]と要旨を伝えればしょうがないな、と小さくため息をこぼした。
「水鏡そら、よろしく」
出されていた手をやんわりと握れば、こちらこそよろしくねと周りに花を咲かせ笑いかけた。
「僕は吹雪士郎、そらちゃんは虎丸くんのお姉さんじゃないんだね」
「ああ、うん。でも本当の家族みたいなもんだよ虎丸は」
「………?」
うりうり、と髪をグシャグシャにされ何するんだよ!なんて悪態をつくも、笑って流される。そら姉の言葉に恥ずかしくなり俯けば、何虎丸嬉しい?嬉しいの?とニヤニヤ笑って俺の頬っぺたを伸ばしてきた。
「そらちゃんは練習見に来てくれないの?」
「そら姉は忙しいからいいんだ」
「虎丸…」
なんていい子なんだー!とぎゅうぎゅう抱き締められ恥ずかしいだろ!?と無理矢理距離を取った。えへへと緩んだ顔で笑うそら姉にしょうがないな、なんて頭に過るが、こんな人前じゃ恥ずかしくてこっちの身が持たない。
「円堂さーん!そろそろバスいいんですかー?」
「あ。そうだな、吹雪もいこうぜ!」
「うん、そらちゃんも雷門中まで乗ってく?」
(え、いいいの?
あー…いや…やっぱおばさまと帰るから遠慮するよ)
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零