[え…?負けた…?]
[虎丸たちが?円堂が?]
[うん、でも円堂くんや鬼道くんは試合出なかったの]
[円堂が?試合に出なかった…って…え?なにそれホントに?!円堂拉致られたの!?]
円堂=サッカー
その答えが有る限り試合に出ないなんてことはあり得ない。どうしようどうしよう大変だ円堂が拉致られた!焦るそらを尻目に秋は笑いながら今はもう宿舎にいるよ、と告げる。
[拉致じゃないよ…たぶん]
[たぶん!?]
[妨害を受けただけだよ]
[ぼうがっ………あーもうやだー…秋も円堂も…私の心臓が保たないよ]
[そらちゃん…?]
[私がどれだけ秋が好きかわかってない…]
「え?」
[秋や円堂が大好きだから、私は2人を応援してるけど怪我はして欲しくないし本当は離れたく無かった]
「うん。一番の友達だもん私も一緒に行きたかったな」
[2人がサッカーが好きなように私も2人が好きだ]「うん。」
……はあ…えへ、なんかいっぱい喋ったな…すっきりしちゃった。なんて笑うそらちゃんに、私もそらちゃんのこと大好きだからねなんて伝えればいつもの調子でんーと間の抜けた返事が返ってきた。本気なのになあ。
「もう、信じてないでしょ」
[だって秋はみんなのこと平等に好きでしょ?]
「そらちゃんは特別!」
そらちゃんが笑ってたら私も嬉しいし、悲しい顔をしてたら私だって悲しい。そらちゃんとこんな話が出来て実は嬉しいんだ。一之瀬くんに自慢しなきゃね!
「あ、ねえそらちゃん」
[ん?]
「一之瀬くんもFFIに出てるの!アメリカ代表として!」
[へえーそうなんだ?]
「そらちゃん会いたくない?」
[え?会わないよ、だって一之瀬が自分で言ったんだもん]
「でも…」
[自分で言ったんだもん会いに来るって。それまでは会わないよ]
…………一之瀬くん………もし、これが付き合っている恋人同士だとしたらとても一途な彼女であろうセリフ。だがしかし実は一之瀬くんが気持ちを伝えただけだ。そらちゃんは色恋には無縁だ。少しだけ彼に同情してしまった。
好き=親愛なそらにこの手の話は無謀だったか。気が付かないうちにため息を溢していた。
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零