「くっそ……!!!!そらが、そらが!」
「春奈……!!」

「助けに行かなきゃ、そらちゃんも音無さんも!花嫁に、ってだってそんな…っ…」

周りがざわついているなか、ふぉっふぉっふぉ、と二人の老人が満面の笑みで近づいてきた。


「その伝説ってなんなんだ」


ライオコット島の伝説を聞き場所を指し示され青ざめ、怒るイナズマジャパンのメンバーを他所にフィディオたちは冷静だった。

「今すぐにでも助けにいった方がいい、…俺達も手伝うよ」

他のチームのメンバーに目配せし頷き合うとともに言い放った言葉に円堂は我に返った。

「ああ、助かる…!ごめんな、この試合は別の機会に…」

「そんなこと気にしないで、早く彼女たちを救出しにいきましょう」

「エドガー…よし、行こう!」


悔しそうな顔をし今にでも走り出しそうだった虎丸に絶対、助けような、と声をかけ全員がその場を駆け出す。

「絶対助けるからな、そら、音無!!」


「ふたてに別れる、か…」

風丸がぼそりと呟いた。虎丸が焦るように言葉を紡ぐ

「そら姉は俺に助けに行きます、行かせてください!」

「焦るな、虎丸。水鏡ならきっと大丈夫だ」

豪炎寺が虎丸に制止をかける。なんの根拠もない台詞に虎丸は苛立った。

「そら姉が、大丈夫なんて根拠何もないじゃないですか!軽々しく言わないでください!」

「…………大丈夫だ、アイツなら」


豪炎寺が再び力強くそういうと風丸と染岡が頷いた。

「まあ水鏡だしな、逃げ出しはしないだろうがふてぶてしく寝てるんじゃないか?」

「…たしかにな」

誰かがくすりと笑った。納得できない顔をした虎丸だが、彼らの言葉に奥歯を噛んだ。
そしてメンバーが決まり再び全員が駆け出した。

待ってろ、絶対助けるからな


一方その頃

「……はあ、花嫁?封印?」
「そうですね。」
「私が?」
「ほかに誰が?」

何を言っているんです、と呆れる目の前の青年…名はなんといっただろうか、たしか…エ…エカ…うーん。いくら敬語口調であっても納得いかないことに「はい。そうですか」なんていくらなんでも言えるはずがない。ていうかふざけんな。エカ…さん。

「エカデルです」

「ああ、そう」

はあ、と一つため息をつきドサリと椅子に腰かける。アイエルちゃんとギュエールちゃんはどこに行ったんだろう、視線をさ迷わせれば私とエカ…デ…さん以外いなかった。

「はあ、せっかくこの島までわざわざ来たのに…こんな面倒な目に遭うとか…絶対人生損した…」

相手に聞こえているか分からないが、隠さず独り言を声に出していた。

ちらり、と視線を寄越されたがそのまま目を閉じドアの脇に佇んだままだった。

ドンドンドン

ちょうどその時ドアを叩く鈍い音が響いた。


「時間です、」


目をさました当初から気がついていたが、訳も分からず連れてこられたからには何か大きな問題(誘拐)でもあるのかと、しかし花嫁とな。扉から現れたみつ編みの青年に顎を引き「ついてこい」と言われた。

エカデルが手をとり無言な私を引き連れそのまま歩きだした


「………」
「…ねえ」

「………」
「…ねえってば」

「…はい?なんです?」
「これはどういうことなのかな」
「……どういうこともなにもない。お前は魔王の花嫁になるために選ばれたのだ」
「だから、それは聞いたよ」

「なら他に何が問題なのか」

むしろ何が問題じゃないか聞きたいんだ。会話が成り立っていないことは私にもわかるんだが。いつの間にかだだっ広く、比較的見晴らしのいい場所まで案内され座るよう促された。


「そらっ!!!!」

「…………えっ…?」

「そら姉!!!」
「円堂…!?虎丸!?」

自分を呼ぶ声に腰をあげフィールドを覗き込むと他にも何人かが、そうちょうどサッカーが出来るぐらいわらわらと駆け寄ってきた。

「そら!」
「円堂、来てくれたんだ…」

「絶対、助けるから…!」


(そら姉、その格好…)
(…起きたら着てた)

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都合上虎丸さんと基山さんを交代