まあ結果から言うと圧勝だったわけなんだが、どうしてこうなった。


「そらちゃん!その服持って帰っちゃだめかな?」
「…え?」
「なあいいだろ?」
「いや、私が着てたのどこにあるかわかんないしホテルまでこれ着てくしか着るのない…

「は?」
「水鏡その格好で帰るのか!?」

「風丸、鬼道…」

止めとけ!とキツく言われた訳だがじゃあ何を着ていけと言うんだ。思わず前髪を掻き毟ってめんどくせえ、と呟く。

はあ、と後ろから大きなため息が聞こえたと思えばにっこりと笑った吹雪と不機嫌です。と表情をあからさまに歪めた不動がいた。名前知ってるのは秋が叫んだから。

「水鏡さん、これ不動くんのだけど着ときなよ」

「……ジャージ…」
「うん、不動くんが貸してくれるって」

「あ、りがとう…ございます…」

ふん、とこちらを見てすらいない不動にお礼を言えば円堂が声をかけた。


「あ、なんだもう借りてたのか」
「円堂」
「俺も貸そうかと思って持ってきたんだけど」
「…え、ありがとう円堂!」

「あ、お役目御免みたいだね不動くんジャージ返すよ」

手に持っていたジャージを素早く奪い取り不動に押しつける吹雪に3人で唖然と固まる。流石に…いくらなんでもそれは…ないんじゃないかなぁ…ハッと我に帰った不動が「オイ!」と声を荒げたが吹雪は綺麗に微笑んでいた。

「キャプテン、ジャージ貸してあげなよ」

「あ、おう」

ほら、と渡してくれた円堂にお礼をいうが隣にいる吹雪と目を合わせないようにすることに全神経を集中させのに精一杯だ。




(さすがの円堂でもドン引いてるよ)
(え?)