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 綱吉達の計画は全て上手くいったらしい。バミューダを含めた復讐者は、再びこの悲劇を繰り返さない様に永遠に夜の炎を灯し続けている。アルコバレーノの呪いも解け、ラルミルチだけは元の姿を取り戻したと聞いた。

「なまえ!」

「あれ?綱吉」

「ディーノさんとバジルくんのお見舞いに来たんだ」

 突然爆発音がしたので急いでザンザスさんの部屋戻ると、彼の部屋には綱吉と入院している人達が全員集合していた。何故か壁は撃ち抜かれている。もしかして今の爆発音はザンザスさんが撃ち抜いた音だろうか。
 突然鳥の鳴き声が無数に聞こえると、数部屋先から雲雀くんと共に黄色い鳥が。「ちょっと!」と女性の声が響くと反対側から六道くん達が姿を現した。

「フルーツパフェ零したでしょ?!」

「驚いてチョコアイスを潰してしまった」

「師匠のトサカが……」

「骸!お前達までここの病院に入院していたなんて!」

「折角繋がって大部屋になったんだ。枕投げでもしたらどうだ?」

 リボーンのその言葉にそれぞれは武器を持ち出した。

「それならば殺傷能力のある槍投げでも」

「射的ならやってやる」

「白龍転がし楽しいよ」

 騒がしさにディーノさんもバジルくんも部屋にやってきた所、ザンザスさんの銃は瞬く間に光を集め、再び部屋の中で引き金を引いた。爆発音が響くと白蘭や六道くん、雲雀くん達が構えてきた武器を一斉に振りかざして病院内で戦闘を始める。

「うわぁああ!!何でこんな事に!」

 だが彼等の表情は何処か嬉しそうにしているものだから何となく彼等を止められなくて、結局看護師さんが恐る恐る様子を見に来た所で綱吉と共に彼等を必死で止めることになった。

「でも何だか楽しそうね、ボス」

 隣にいたルッスーリアは嬉しそうに呟いた。



 ザンザスさんとスクアーロさんの怪我も良くなり、彼等は再びイタリアへと戻る事になった。わたしは彼等を見送る為に専用ジェット機が止まっている場所まで来ていた。
 ベルから順にジェット機へと乗り込む。珍しく今日はザンザスさんが最後の様だ。見送るわたしの後ろから黙って通り過ぎると、頭の上にぽんと掌を置いて彼が振り返った。わたしは彼が何かを言う前に先に口を開いた。

「またすぐ行きます」

 彼は無言でわたしの髪を撫でてから引き寄せると「さっさと帰ってこい」と耳元で呟いた。

「え……」

 それは暗に彼がわたしの帰りを待っているという事であろうか。わたしは呆気に取られたまま彼を見つめる。そんな姿を彼は笑うと今度は髪を乱雑に撫でて、ジェット機へと向かった。



 物語はまだまだ終わらない。寧ろ始まったばかりである。これはわたしが彼等と出会った最初のおはなし。
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