烏間に呼ばれ、広間へと入る。ソファーに腰掛ている烏間を見つけ、無言で向かい側に座りタバコに火をつけた。
溜息をつき資料を見つめる烏間。ちらっと見えた資料内容は暗殺者の情報。難易度が高い任務なのだから、ほとんどのスナイパーは断ってるはずだ。資料を封筒に閉まったところで、烏間はやっと顔を上げた。
『…話って?』
まぁ、大体予想はつくが……。1度だけ私のタバコを見つめるが、それには触れずに話し出す。
悪かったな、吸うのは今日これが初めてなんだ許せ。
「お前が居ながらあの事態はなんだ」
あの事態、というのは拉致事件のことだろう。それは確かに私も反省している。皆、大事には至らなかったものの、下手したら病院送りだったかもしれない。
『……ごめんなさい。まさかあんな事になるなんて私も思ってなかったの。本当にごめんなさい、気をつける』
灰皿にタバコを押し付けた。あの光景を思い出し自然と眉間にシワがよってしまう。貴方が居たなら、皆、無事だったんだろうね……。
「……分かっているならいい、ところで頭は大丈夫か」
この大丈夫かの意味は、殴られた時の後頭部は大丈夫かになる。はずだ。
『あ、ええ、このくらい大丈夫よ。慣れてる』
そこでタイミングが良いのか悪いのか、卓球で遊んでいた生徒が烏間を誘う。
それを受けた烏間を見送って、風呂でも入ろうと思い私は広間を後にした。
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