「はっはーん、遊乃姉さん着痩せするタイプだったのね…C、いやDはあるか?」
「う、うぅ、遊乃ちゃん、遊乃ちゃんは…仲間だと、思って、思ってたのに!!」
『中村さん、揉むなッ!!カエデはなんで泣いてるの!!』
含み笑いを零しながら私の胸を揉む手から逃げ出し、急いでパーカーを羽織った。皆も着替えたようで、ブーイングを主に中村さんから、受けるままに更衣室を出る。男子と合流してそれを確認した殺せんせーは、歩き出す。
「…渚君、この前凄かったらしいじゃん。見ときゃ良かった。渚君の暗殺!」
『本当にすごかったわ』
「う、やめて遊乃さん。恥ずかしい…」
「本トだよー、カルマ君面倒そうな授業はサボるんだから」
「えーだって、あのデブ嫌だったし」
『カルマって野生のカンすごいよね』
「俺、野生の生き物?」
私の言葉に「ぽい」と笑うカエデ。顔をしかめるカルマにちゃんと褒めてるから、と伝えるが微妙な表情をする。
「そりゃどーも。遊乃ちゃんもすごかったって聞いたけど」
『……私は何もしてないよ』
「遊乃ちゃん、カッコよかったよ!鷹岡先生に向けた殺気で私も怖くなっちゃったけど」
「ふーん…」
カルマが答えたところで、先頭を歩いていた殺せんせーが立ち止まり話し出す。磯貝君と話す言葉に茂みの奥へ皆走り出した。
「制作に1日。移動に1分。あとは1秒あれば飛び込めますよ」
先生の言葉通り、素早くジャージを脱ぎ捨てとても嬉しそうに1秒で飛び込んだE組の皆は誰もが笑顔で、私まで笑顔になる。先生の隣に立ち口を開いた。
『あの時、問題ないって言ったのはこの事だったんですね』
いつの間に着替えたのか水泳帽に水着、そしてビート板を持った殺せんせーははしゃぐE組を嬉しそうに眺め「ええ」とだけ頷いた。
『殺せんせーは……「遊乃ちゃん、早く来なよ」……』
「ほら、呼ばれていますよ。行かなくていいんですか?」
『あ、いや、私は、…ちょっとカルマ!』
プールから上がってきたカルマは私の腕を掴み歩き出すと、そのまま、突き落とした。…ええ、はい、もちろんプールにですよ!
『〜〜っ、カルマッ!!』
「だって、もったいねぇじゃん」
『何が!!』
「あんたの水着姿見れないのが。うん、良い眺め」
にっこり笑うカルマにつられて自分の姿を見れば、夏用の薄いパーカーは透けてしまい、肌にくっつき体のラインに沿って張り付いていた。
『あー、入る気無かったのに…』
ずぶ濡れになったパーカーを脱ごうと、チャックを開き肩まで脱いだ所で、カルマがそれを止めた。
『…カルマ?』
前を見えないように服を抑えるカルマの表情は険しくて、私の声で吾に返ったよう「ごめん、なんでもない」と服から手を離し笑った。
『やっぱ脱ぐのやめた。恥ずかしいし』
カルマから視線を逸らした先は、中村さん。私達を見るなりヒュ〜♪と声に出し、岡島君には写真を撮られる。
「岡島、写真現像しといてね」
「任せろカルマ」
『おい、ふざけんな』
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