夜と不安と反発。
日も傾き始めた頃、外で賑わう声が聞こえた。少し気になって、玄関のドアから覗けば昼間に出て行ったエースが、大量のドデカイ魚を放り投げているとこだった。
「(すご……!)」
何あれ!?あの子が一人で捕ってきたの!?デカすぎない!?あんなのいるの!?こわ!!……というか、ルフィは?と、ルフィを目だけで探していればモヒカンの人が私の疑問をぶつけた。
「知らん」
たった三文字呟いただけだったが、チクリと嫌な予感がした。鋭い表情のままこちらに向かってくるエースに、少し焦ったが彼は目を合わせようともしない。
「お、おかえりなさい……」
「…………」
声をかけてもこちらを見る素振りなんて、微塵もありゃしない。うん、人見知りとかじゃないんだろうな、あの態度は。もっと、もっと何かありそうな、そんな気がする。
ご飯の調理にかかった男の人たちを見て、私も手伝いますと声をあげた。お腹がすいたらきっとルフィも、帰ってくるはずだ。
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