やはり弱いと嘆くのみ
時折殴られる衝撃に、私は呻きをあげるだけ。もう、何時間経っただろうか?薄暗かった小屋は夕日の光で、赤い。流石の大男も息が切れていて、声を出す力も残っていないルフィを、まだ、殴る。
「も……やめて、おね、がい……やめてよぉ、るふぃ、しんじゃう……」
絞り出すように呟いた声は、大男に届くはずもなく虚しく消えた。一人の男がいい加減見かねたのか、もう諦めましょうと静止の言葉を投げかける。
「正直酷くて見てられねぇ。勘弁してやりゃしょうよ……!」
「ガキを庇う暇があったら、エースとサボを探してこい!命が危ねぇのは俺達なんだよ、分からねぇのか!?もうとっくにブルージャム船長に金を渡す時間は過ぎてんだよォ!!」
そしてまた耳に響く、鈍い音。……やめて、もうやめて、聞きたくない、ルフィを殴る音なんてもう聞きたくない!!私が言ってしまえば、ルフィは助かるのだろうか?いや、そんなわけない。この男が助けてくれるわけない。
それに、ここまで口を割らなかったルフィをエースを……裏切れない……。
「っ、言えぇぇえええ!!!」
「…いわねぇ、いわねえっ、…いわねぇ!……いわねぇ!」
「も、……もうやめて!!おねがい!!おねがいします!!もう、……」
「じゃあ、もういい……」
ボソリと呟かれた声に、ハッと息を飲む。諦めて……くれたの?やっと、解放される?この地獄から抜け出せるの?グローブを投げ捨てルフィから離れる大男を目で追い、私の目は見開かれる。
無言で大男が持ち直したソレは、嫌な音を小さな小屋に響かせながらルフィへと近づいていく。
「やめ、……だめ、そんな、」
「死ねよ」
構えられた大きな剣は、鈍い光を反射させ小さな体へと一直線に振り下ろされた。
「いやぁぁああああ!!!!」
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