叫びと共に



謝ったって、どうにかなることじゃない。分かってはいるけど、そんなことしか口にできない。


「謝るのは、俺の方だろノーラ。守ってやれなくてごめん」

「違う!!違う、違うの、私が……あの人を、し、んじてた、から!!」

「は、はは!!だろうな!だからノコノコこんなとこまで来たんだろ?!俺のために作ったもんに睡眠薬仕込まれた気分はどうだよ!傑作だ「オッサン、そろそろうるせぇーぞ」……は?」


テイサーを遮った声は聞いたことないくらいの低い声で、思わずルフィを見た。麦わら帽子を片手で抑え、俯いているためルフィの表情は分からない、が怒っていることはなんとなく……いや、誰が見ても分かる。


「お前はぶっ飛ばすって決めた」

「ハァ?誰がいつそんなこと決めたんだよ」

「オレが今決めた」

「ハハハ!!やれるもんなら、やってみろよ!この海軍だらけの巣窟でな!!」

「あぁ、やってやるよ」


拳を鳴らし、腕を振り準備万端だとでも言うようにルフィは左足は踏み出した。その瞬間に、私を包んでいた温もりが消える。


「ラティ!?」

「麦わらなんかに殺させない。アイツはオレが殺す!!」

「ハハ!!こいよ、犬っころ」


両腕を変化させ、テイサーへと腕を振り上げたその瞬間にいくつもの銃声が響く。避けた先にまた、銃声だがラティを包んだのは編み縄。それも普通のものなら良かったものの、変化が解けた両腕を見れば海楼石仕込みなのは一目瞭然だった。


「ラティ……ッ!!!」



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