01
まぼろしになりたい
秘密ごっこ
星に傷をつけて笑う
厭なひと
優等生は脆くて愛しい
差し出す夜に溺れてゆく
名前ごと消えるまで
身代わり100番
甘えてほどいて
がらんどうのネバーランド
優しいほどに痛くして
奇跡みたいにぼやけた世界で、まだここにいたいって笑うふたりにもう何も言えなかった
灰のクジラ
しあわせの陰に寄り添って
涙が殺せるもの
愛し終えることができずに
薬指に枯花
仄暗い恋のまんなかで
惑星に実る
隣で凍えてひとりぼっち
君の毎日にありふれていたかった
嫌いな春を散らして
手を繋いだらもう泣かない
たぶんもうあなたよりずっと大人
02
隠れた春に溺れゆく
つくりたての恋を喰べて
今夜沈む星に住みたい
好きを忘れるまでねむっていてね
おきにいりの泣き顔
寄る辺なき聲
あの夏の天辺でふたり
こころをころしてしまうやくそく
きみよりうつくしい世界ならそうだ
わたしの不揃いな前髪を弄んだつめたい指先を神様が連れていってしまったの
遠い朝に呼ぶなまえ
名残を連れて花と埋めた
ありきたりな傷跡たち
どうせやさしいろくでなし
色褪せた6月の隅で
壊れたふりして手を繋ぐ
似ている愛なら幾らでも
あどけなくうつくしいから泣くのですね
尊くてふしだらでごめんね
ゆめを終えるベルを鳴らして
あなたを攫うための文学
さみしいほど君は染まれない
せかいをかえてあげられなくても
もうすこしだけそばにいたいよ
夜半に溢れた、
こんなことばじゃ、うそだとおもう?
03
わたしを傷つける美しいことばたち
透き通った朝の底で
嘘つき、片言、女顔
楽園の夜に飼い慣らす
優しいふりした世界のうそを
憧れていた悪魔のなまえ
夢をみるのもはんぶんこ
言の葉の檻
あとどれだけの心があれば
抜け殻の深海魚
この夜だけを幻にして
つめたく灯る
春の不在に翳りゆく
秘密ばかり知って泣いたね
きっと淋しい魚たち
似れないかおで物語る恋です
茫洋の白
指先の3号室
優しいいたみに殺される
よみ人しらず
愛せないのがこわいと言って
君の小さな微笑みに憧れていた
「 こんなに歪んだ世界のなかで、あなただけがちゃんとわたしを嫌ってくれた 」
04
あなたが泣いても笑えるみたいだ
あおいとりさよなら
君とおなじ人間にはなれない
甘えたな純情
模型の街で花を売る
かみさまの涙を数えてた
愛がひとつでかなしいよ
誰にもなれない魔法がここに
それでも仄かに恋を知る
負け犬と苺
あなたが呼んだ夜ならば
君だけに優しい悪者になりたかった
壊れちゃいたい人生だとしてもね
したたかに息をしてね
でたらめな夢に焦がれてた
目隠しのジレンマ
星降る瞳にキスをした
半人前とワンルーム
この悲しみに名はつけない
誰にでも縋れるほど不器用な君は
正しくしあわせになりたかった
がらくたの残影たち
朝焼けの前に迎えにゆくよ
いつか君とふたり何もかもをのりこえて、つまらない毎日とありふれた優しさがいつまでも続くと思えたならあのつめたい部屋で綴っていた日記を歌にしよう
あたたかい陽だまりのなかでも
途方も無いかなしみのなかでもきっと同じ
きいて、ばかみたいなラブソング
05
恋をして、愛としぬ
ふしだらな天使
撫でて撫でて淋しい匂いね
上手に夢見るおまじない
午前3時、兄の部屋にて
泣いてる獣を探してた
しあわせはきっとよわくてかなしい
君だって乙女だって
愛人になった泣き虫
傷んでゆくきみをしっていた
程よい愛などない
窓辺にて神を飼う
ダイヤモンドじゃ殺せない
彼女、愛したがったの
行けない明日がいとおしいね
ほとんど嘘のあたし、なら
置き去りの星を寝取る
夜が嫌いじゃなくていい
からっぽのマーチ
どうしていつもそうやって
憂うまま明日にとける
ゆらら、心中
あたたかな春になみだがでるね
あの子のにおいもわすれてよ
06
生涯、さもなくば
たくらみは花の影
色褪せてゆく、大人びてゆく
優しさも真似るから
柔らかに泣いて、弐号だと云う
後日談
忍れど
時として燃ゆる
好きを辿るのはわたしだったでしょう
こころがずっとうつくしい
犬死にばかり似合いのふたり
あなたを愛せたら強いおんな
那由多の秘めごとも恋し
花ざかり、その末路
奇跡ごと頂戴
心底まばゆい夜だった
あなたの淋しさを自由にしたい
果てど恋い慕う、それだけのこと
07
尊くだめなひと
弱く抱いて夜を閉じる
やさしく秘めて
幻を掬う腕
ただしさを知るきみはいらない
なんでもない日曜日の朝に微笑むあなたの隣で目を覚ます、そんなふうに幸せを知りたかった
内緒話がいっとう可愛い
今夜かぞえる羊の名前
花にちかいいきもの
月を拾う、ひなたにて
天使を食べても飛べないでしょう
オリオンに棲むあの子
拙いゆめを肌に綴る
くちびるが春を恋う
添う髪は星のかおり
この狭い夜、かみさまは君だ
きみにとってわたしとの100回のキスより価値のある言葉が世界にはたくさんあるんだろう
甘ったるいうそつき
その心音に夢をみる
この恋を正せない
寝癖、鼻歌、朝焼けの色
たまらなく幸せになって、
08
満天の星を摘む
花纏う君
瞬きのなかで溺れている
しあわせもきっと孤独だ
似合わない言葉でもある
柔らかな春を分けて
浅く僕は願っている
優しさを厭う夜もあるの
さみしい奇跡の約束ばかり
お手本みたいな恋でした
かわれないふたりのこと
嘘泣き上手で諦め上手
よく眠れるのはあの色の毛布
理想のおとなになれる呪文
恋しい人から忘れたい
スーパーマンを倒せたら
愛しいを数えた朝に
煤けた地球のすみっこで
下手くそにでも笑っていたくて
こんな優しさじゃ足りないね
09
花に埋もれる拙いナイフ
穴だらけな夢を分けて
来世もあなたのようにはならない
未完成の嘘を撫ぜて
いつまでも殺してよ
世界を救った悪党のはなし
たかがヒーロー
滲んだ羽で可哀想だよ
濁りの底で春を乞う
あなたの抱きしめたいひとはわたしじゃないのに代わりになれてしまうから酷いね
つまらないしあわせを捨ててよ
おんなじ顔で抱かれてあげる
ふたりで泣いて、バカみたい
真夜中、透明な星
窒息の純愛
使い古した淋しいも足りない
仄かに淋しいかたちの背中
繋がれた愛じゃ満たせない
きっと、あの夏の虜
誰かのふりして夜に寄り添って
わたしになれないまま朝になってゆく
10
ひみつの飼い猫
わたしのために星を落として
そんなに綺麗に泣けちゃうんだね
熱情のない指先に染む
聞こえない夜に溶けてゆく
君よ泣いてくれ
並べて売れる優しさばかり
柔らかい夕立に隠れて
無くなる名前を口に含んだ
誰のものにもなれない人へ
少なめの愛で飼い慣らす
ことばの温度で君を知る
ひみつをひとくち
マドンナの落書き
たとえば、天使のくせに
まばたきのなかに君の色
ずるいほど寂しがり
愛されない恋をした