02


「ん?」
俺が振り向くと、3人の生徒が緊張した面持ちで並んでいた。

いずれも身長160cm台前半でどちらかというと可愛らしい顔立ち。3人とも雰囲気が似ているのでなんだか兄弟のようだ。
……よく見ると、そのうち2人には見覚えがある。左から、たしか同じクラスのレスターとディタ、だったか。もう1人は……知らない顔だ。

3人はあの、えっと、等となにか話したいような素振りでぐずぐずしている。珍獣を観察するように3人を観察している俺の裾をリールが引っ張った。

「……ノエ、あの子、おれのクラスのやつだよ。ジル、っていうんだ」

……ふむ。知らない顔のもう1人は1年A組のジルというらしい。しばらく3人を眺めていたが話が始まる気配がないので、促してみることにした。

「えーっと、俺になにか?」
3人は肘をつつきあい、やがてレスターが前に出た。そして思い切ったように言う。

「……エトワールさん!ぼくら、エトワールさんのふ、ファンクラブを作りたいんです!許可してください!!」

「……え、なにそれ、え?なに?」

ぽかーん。
こいつらは一体何を言っているんだ。
いや、晴天の霹靂とはまさにこのことだ。

困って後ろを振り向けばアルバ、シュカ、リールはあー……、と察したような顔をしている。サーシャに至っては「むしろまだ出来てなかったんだね」とか言っている始末。

「……た、タイム!」

俺は変な汗をかきながらそう宣言し、後ろの4人に説明解説手助けを求めることにした。



|57/101|

しおりを挟む
戻る
top


【BL全寮制学園】 【BL♂UNION】

【†BL Fantasy Ranking†】

【BL♂GARDEN】


 https://alicex.jp/HackLuckBack/ 






ALICE+