雷門って、あの雷門中?


「…戻ってる…中1の姿に。スカートも銀河中とおんなじだ」
「戻ってる?マミ子さんでしたっけ?ここは鉄塔です。私、空野葵。こっちは西園信助で…」
「あ、そうそう中1だと思うからタメ口でいいよ!」
「オレ松風天馬!銀河中っていう学校はよく知らないけど、マミ子の制服かわいいな!」
「そうかな」
「そういえば、空から落っこちてきたよね…」
「あ、鉄塔に登って景色見てたら落っこちて(ウソ)落ちたところが天馬くんの上だったから助かったんだよね」
「それで落ちてきたのかあ!納得!確かに鉄塔から見る景色は綺麗だけど、もう油断しちゃダメだよ?銀河中って事は転校生?どこの学校に転校するの?ココらへんじゃ雷門中が有名だよ」
「知ってる知ってる!マンモス校って呼ばれてる雷門中でしょ!?」
「良く知ってるねー」

「マミ子はどこに住んでるの?」
「…え…ここに来たばっかりだから、住む場所は決まってないんだ」

唖然。

「…それじゃあ木枯らし荘っていうオレの住んでるところに案内してあげる!来なよ!」
「木枯らし荘…かあ」

せっかくの修学旅行だったのに。何故か、涙が溢れてきた。
私は気付かれないようにそっと涙を拭った。
「マミ子、泣いてるの?」
信助が心配そうに見上げてくる。ちょっと可愛いじゃん。

「ん、もう平気!大丈夫。ありがと」

―――木枯らし荘
「あ、やっときたわね!」
「へ?」
「どういう事?秋ネエ」
「夏未さんからの以来で、この子を家で暮らすようにっていう要請書が来たのよ。
この子の乗ってたバスが転倒しちゃって、帰れなくなっちゃったから
住所が分かるまでここで暮らすっていうね」
「「「え、えええ―――」」」


- 2 -

*前次#


ページ:



ALICE+