成長記3

ロマーノ君が寝てしまったので取り敢えずベッドで寝かした
自分?そりゃ雑魚寝に決まってますよ
領主様と同じベッドなんてとんでもない…

確実に死ぬ(死因:ロマーノ)

ご飯もシャワーも面倒だったけど流石にパジャマには着替えて床に寝転ぶ

…これ、朝起きたら「ドッキリでしたー!」とか、「と、いう夢を見たんだ」的なことにならないよね??

神様お願いです、哀れな私にもう少し夢を見させてください

必死に願いながら眠りについた


翌朝、パチリと目が覚めた
真っ先にベッドに向かうとロマーノ君はいなかった
やっぱり自分の願望だったのか…
現実の辛さを味わっているとチョイチョイと、パジャマの袖を引っ張られた
振り返ってみるとそこにはロマーノ君が!!
神様、ありがとう

ロマーノ君は俯いてモジモジしていた
「おはよう、ロマーノ君」
「…おい、トイレどこだよ…」
「うえっ!あ、あトイレね!
こっちだよ」
トイレまで連れていった
流石に漏らされたら困る
「一人でできる?」と聞いたら「あ、当たり前だろ!」と叫んでシュバッとトイレの中に隠れてしまった
最推しと言うこともあるだろうがやっぱり小さい子はかわいい
「可愛いなぁ…」
不意に口から漏れた言葉を
「か、可愛くなんかねーぞ!
俺様はカッコいいのだ!」
いつの間にかトイレから出たロマーノ君に反論された
胸を張ってドヤッとする姿はお世辞にもカッコいいとは思えない
「ハイハイ」と相槌を打ってクスクス笑うと、こちらの気持ちを察したのか「ちぎー」と鳴いた
本当、うちの領主は可愛いすぎて困る