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「…悪魔の実の能力者」
「彼女はいったい何の実を食べたのだろうかね…それよりロー、何をもらったんだい?」

二人は風に乗って消えた彼女を見送り、ローの手元に残されたものを見る。

「紙…」
「これは…珍しいな」
「これは?」
「それはビブルカード…偉大なる航路後半の海"新世界"で作ることのできる紙だ。
その紙は依頼主の爪のかけら等で作ることができ、依頼主の生命力を表しているといわれている」

ローは珍しそうに紙を見つめる。
そんなローに紙を置いてごらん、トラファルガー医師は伝える。
ローが紙を床に置くとズズズ…と音を立てて紙が動く。

「!!」
「その紙は持ち主の居場所を示してくれるんだ」
「だから、あいつまた会えるって…」

ローはもの珍しそうに動く紙を見つめる。

「その紙は決して水に濡れても炎に焼かれても紛失はしない…このロケットの中に入れておきなさい」

そういって渡されたのはIDカプセルを入れるような筒状のネックレス。
その中にビブルカードを丸め入れ、ローの首に下げる。

「これでもし彼女に会いたいときはこれを開けてビブルカードの示すほうに行きなさい」

そういってトラファルガー医師はローの頭をなでる。
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それから数日後の事だった。
白い町が戦場と化し、人がゴミのように捨てられる様子を目のあたりにすることになるのは…。