文化祭の練習もスムーズに進み、テストを終えると夏休みに入った。
毎年恒例の森然高校での夏合宿が始まる。



「……なんか烏野ぎこちないね?」
「新しいこと、やってるんじゃない?」

ジッと烏野を見つめながら研磨は言う。

「研磨、楽しそうだね。」
「え…。どこが?」

うーん、なんか顔が嬉しそう!と言うとムッとしながらそんなことないと言う。

「なまえは、ちゃんと練習してるの?」
「しーっ!小声でお願いしマス!」

俺べつに声おっきくない…
と不服そうな研磨を無視して話しを続ける。

「まあぼちぼち。この前ミスコンでる人たちだけで集まってリハーサルやったんだけど、みんなすごかったよ。」
「そう。」
「クロと夜久さんのクラスメイトの人がいるんだけど、なんか睨まれた。」
「え?なんで…」
「さぁ?マネージャーだからかな?それか湊先輩のファンか。」
「あぁ。多分それだね。」

なまえも大変だね、なんて他人事の研磨だが、何かされてない?と聞いてくるあたりこの幼馴染は優しい。

「ん、だいじょーぶ。」
「なんかあったらすぐ言ってね。クロに。」
「了解。研磨に言うね。」
「え、俺なにもできない…」

「まぁ今はバレーのことだけ考えよ!頑張って音駒の脳さん。」

それやめてよ、と研磨は顔をしかめみんなの輪の中に寄っていく。


よし、わたしもマネージャー業頑張ろう、とさっそく空のボトルを持ってドリンクの補充に取り掛かった。



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