結論から言うと、想像以上の怖さに終始ビクビクし悲鳴をあげ、ずっとクロにしがみついていた。

クロはお化けとか全然平気で、泣きそうなわたしを守ってくれた。

お化け屋敷に入ろうとかイジワルしてくるけど、なんだかんだ優しいしクロのとなりにいるだけで安心できちゃうから不思議だ。

「怖かった……」
「やっぱ怖いんじゃん。」
「う」

強がっていた手前言い訳できない。
それに怖かったのは確かだけど、終わってしまえばたまにはこういうのも良いかなと思ってしまう。


「次は縁日とか行く?お菓子とかもらえるダロ。」

わたしを気遣ってかそのあとは、縁日に行き射的でわたしの好きなお菓子を取ってくれたり、飲食店でごはんをシェアして食べたりと文化祭を楽しんだ。

やっぱりクロと一緒にいるのは楽しいなあとにこにこしてしまう。



午前中はあっという間に過ぎ、そろそろ体育館に行かなければならない。


「休憩中になまえのクラス行くわ。演奏すんだろ?」
「うん!わたしも時間あるときに劇観に行くね!」


そんな約束をし、クロと別れわたしはミスコン会場である体育館に向かった。

今回のミスコン出場者は5人だ。

この中でグランプリをとるのは難しいだろう。それでも1位になって、伝えなければならない。

何年も前からとじこめてきた、
わたしの想いを。



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