そんなこんなで文化祭1日目が終わった。
帰り道、研磨とバスを待っているとすごい勢いで走っている軍団がこちらに向かってきた。
え、なに?と2人で怪訝な顔をしていると、その軍団はわたしたちの前で止まった。
「なまえ、おまっ、ミスコンでるのか!?」
止まったと思ったらまたまたすごい勢いでわたしに問いかけてくる。
「クロ、研磨とみててくれたでしょ?」
「なんで言わねぇんだよ!」
「言ったらつまんないじゃん!」
わたしとクロが言い争っていると、他のバレー部員たちも参入してくる。
「なまえさんきいてないっス!」
「知ってたら見に行ったのに!」
「研磨ァ!お前知ってたのかコラァ!」
はぁ、とため息を吐きながら
「知ってたよ。俺のクラスはみんな。」
と研磨は面倒くさそうに言う。
「なにぃーーー?!」
「ズルイ!俺たちも知らなかったのに!」
わーわー騒ぎ立てる部員をみて、やっぱり最初から言っとくべきだったかなと思うが、過ぎてしまったことは仕方がない。
「ごめんね。わたしが黙っててってお願いしたの。」
部活に支障をきたしたくなかったし、と続けると虎が半泣きで俺たちのためを想って!と喚いている。
「わたし、ここまできたらどうしてもグランプリとりたいんだ。だから応援してくれる?」
「もちろんっス!」
「なまえなら絶対グランプリとれるよ!俺らの自慢のマネージャーだからな!」
「そうだな。」
「頑張ってください!」
みんなの激励に嬉しくなる。
ありがとう、と感謝を伝え文化祭にもかかわらず結局いつも通りみんなと一緒に帰路についた。
ーーーーー
「なに、クロ、自分が知らなかったことに拗ねてるの?」
「拗ねてねーよ。」
「ジンクス知ってる?」
「ミスコンの?まあ少しは。」
「なまえがミスコンでるきっかけになったの、誰のためだろうね?」
「……っ」
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