あむろせんせいとやくそく
今日は保育園の卒園式。
年長さんの担任だった僕はたくさんの子供達を送り出す。
「せんせぇ!」
1人の女の子が駆け寄ってきた。
「なまえちゃん。何かな?」
僕はしゃがんで目線を合わせる。
「あのね!あたしね!あむろせんせぇがだあいすきなの!だから、おおきくなったら、およめさんにしてくれる?」
大きなくりくりした目で僕を見上げる。
この子は僕をよく慕ってくれていた子だった。
「僕でいいのかい?」
「うん!せんせぇがいいの!」
まったく、今時の子は…
僕をまっすぐ見つめる笑顔はとても純粋で眩しい。
「じゃあ、なまえちゃんが大人になったら、僕が迎えにいきますね」
「ほんとに!やくそくね!!」
差し出された小指に自分の小指を絡ませる。
小さな手から暖かい体温が伝わった。
2017/03/20
奈津美さん企画 #DCパロ夢より
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