よろしくお願い致します!隊長!!!
その後、煙草の男、土方さんと一番隊隊長の沖田さんがやって来た。
「仕事はどうしたァ!!」と土方さんが怒鳴るので、隊士達は皆蜘蛛の子を蹴散らしたように去っていった。
ここが名字の部屋だというので、荷物を整理したあと、ご好意に甘えさせてもらってお風呂など済ませた。
用意されていた桔梗の花丸文の柄が入った梅紫の振袖に、臙脂色の袴に着替えた。
一体誰のものなんだろうか。
ここまでたくさんの柄が入ってる物は、特別な時の着物くらいで気軽に貸せるものでない。
部屋に戻ると、局長さんと土方さん、沖田さんにうんこの人がいた。
「気分はどうかね!」
「大丈夫です!お風呂など貸していただいてありがとうございます!」
朗らかに笑う局長に、名字もつられて元気よく笑う。
「早速だが名字には一番隊隊士として働いてもらうぞ!」
「はい!あっ、そういえばこのアフロのとても強い方!一緒の隊ですか?!」
「終か?終は三番隊隊長だ!」
「えぇ!なら三番隊がいいです!!!」
「なんでィ、俺が将る一番隊じゃ文句あるって言うんですかィ?」
「大有りですよ!私はこのアフロの方の目に惚れました!!私はこの人について行きます!!!!」
「文句言うんじゃねェぞ、てめェ腕がたつから入隊を許可されただけだってこと、忘れてねェだろうな。」
「そんなこと分かってます!」
「なら一番隊に入っとけ!!!」
「嫌です!これは何がなんでも譲りません!!このアフロ隊長の元で働きたいんです!!!」
「ダメだって言ってんだろうが!!」
「ねぇ!!!アフロさん!私を部下にしてください!!!」
「おま!本人に聞くとかずりーぞ!!!」
「……」
そう言ってうんこでアフロで狼のような目をした人に頼み込んだ。
土方さんと名字を見て必死に落ち着けと言わんばかりにオロオロとする。
「隊長!!」
「終!!」
ピタッとうんこの人は止まる。どうしたのか考えが決まったのか。
「お願いです!御隊に入隊させてください!!」
「…Zー……。」
コクリコクリと確かに頷く。
頬に熱が集まり、自然と口角が上がる。隊長に認めてもらえた!
その喜びから隊長を力一杯抱きしめた。
「よろしくお願い致します!隊長!!!」
「……!?!」
パチリと目を覚ました隊長は、なぜ抱きつかれているか訳が分からないとばかりに驚いていた。
- 5 -
*前
次#