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『Good-bye』



「また、ダメだった」


全てが終わって、ひとり、あたしは涙を流した。

少しも変わらなかった結果に後悔の念が生まれて今すぐ消えてしまいたくなる。
そうやってあたしはずっと逃げ続けて、また同じ事を繰り返して、ひとつも変わらない現実に絶望している。自分勝手だ。


「こんなんじゃダメ、なんだ…」


膝に埋めていた顔を上げて、音素が昇る空を見上げた。

自己犠牲、というものが理解出来なかった。彼だってはじめは消えたくないって、そう思っていたんだもの。
…いまは、もう、世界のために結果的に消えることを選んだのだけども。

あたしにも…出来るだろうか。

消えて欲しくないのに、自分は消えたくない。そんなのは最終的には自分が大事、ただのエゴイズムだ。


「今度は、必ず」


最後に彼が触れた頬は、涙で濡れて彼の温もりが消えてしまっていた。


「……ルーク、」


涙を拭って立ち上がる。

もう、迷わない。間違わない。


──命に代えても救ってみせる。



To Be Continued...


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