……ごそりと動く音がした。
何だろうと、瞳先輩へ視線を向けると――パンツ、いつの間に脱いだんですか。って今の間か。
そこ、瞳先輩も勃起していますね。凄いですね。光輝いて見えます。
僅かに皮が被っているような? 仮性でしょうか。奇遇ですね、俺もです。
股間を凝視していたところ、瞳先輩が眉を顰めてこっちを見てきた。すみませんでした。
ふっ、と瞳先輩の手が、自身の股間にいって、竿を掴み……親指で少し皮をずらして、剥くんですね。頭が丸見えになりましたよ。凄くあの、膨らんでいて、立派です。
「さっさとしろぉ友博!」
怒鳴られて、肩がびくついてしまった。
机の上に足を乗せて、それ、M字、開脚って、やつじゃあないですか?
どうしよう。何だかもうわけがわからなくなってきてしまった。
この身体を暴れまわる熱をすんなりと出してしまいたい。
瞳先輩が、頷いた。
触ってもいいってことですよね。本当にそうなんですよね。
確認したいが、もうそれどころじゃあない。正直早く入れたくてたまらない。
両手を、瞳先輩の尻にもってゆく。
膨らみへ撫で付けるようにローションを付着させると、鼻から鋭く息を吐く音が聞こえてきた。
「何で尻につけるんだ。阿呆かてめぇは。ケツ穴に塗れ」
はっ、とした。穴に塗ることは知っていたのだが、尻を揉みたい心がきっとそうさせたのだろう。
尻につけていた手をそのまま穴の方へと移動させる。
びくりと瞳先輩の脚が震えた。愛しい。
穴を、指の先でつついてみた。
よくわからない。
床へ膝を立てて、股間に顔を埋めるように近くで見てみる。
瞳先輩が息を飲んだようだ。どうしてだろう。
とにかく今はここに集中しなければ。
襞へローションを塗りこみながら、穴へ指を一本入れてみた。
「ぅぁっ!」
艶のある声が聞こえてきて思わず指を抜いてしまう。
ふーっ、と興奮しすぎている己を鎮めるため、深く息を吐き出す。
その間も穴を見つめ、見つめ、見つめ、すごい、ひくりと、蠢いて――
「蹴るぞ」
「すみませんでした」
凝視しすぎたらしい。
また指を一本入れると、歯を食いしばるような呻き声が聞こえてきた。
顔を上げて瞳先輩を見上げる。眉間に皺を寄せながら頬を赤らめ、冷たいと言われているイケメンな顔立ちがあの、やっぱりどう見ても可愛いんですけれども。
顔色を確認しながら、穴を広げるようにして指をぐるりと回す。
瞳先輩の腰が跳ね上がった。
「痛かったですか!?」
「いいから、さっさと入るように解せ」
地を這うような低音で言われ、従う。
そんな事を繰り返すうちに指が二本は入るようになった。
もう一本、いっといたほうがいいのだろうかと頭を悩ませていると、瞳先輩が肩を掴んできた。
「もう大丈夫だろうから、入れてみろ」
「お、お邪魔します」
おずおず言うと、吹き出された。何故?
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