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「先生、見つかったか?」

「いや、姿を見たという奴もおらん
 どこかに隠れているやもしれん・・・」

「匂いとか妖気で辿れないのか?」

「無理だな。もともと力の強い妖だ
 そのあたりは、抜かりがない」

名取さんと探した時も姿を見つけることができなかった
もしかしたら、また、妖を襲って・・・

夕飯の時間に一度家に戻り
また、探しに出かけた

初めに会った岩陰や
他で見かけた場所へ向かうもののいる気配がない

「・・・・っ!」

「先生?」

「この気配は、あの小僧・・・妖の血の噂でも聞きつけたか」

「まさか、的場さんが来て」

そうなれば、あの人が手をかける前に見つけなければ、取り返しのつかないことになる

「夏目、罠に気をつけろ・・・」

「先生こそ」



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