「飛鳥…」
「できなかった…怖くなって…」
「そっか…」
「ごめん、なさい…」

結局、僕は朔夜に告白できなかった。
しかも、朔夜の恋人である、全ての元凶である彼にばっちり、くぎを刺されてしまったから。

でも…。

「いい…俺も悪かった。俺が気づかない事を棚にあげて、飛鳥に修正して貰おうとしてた…」
「朔夜…」
「ごめんな。飛鳥…。俺…ごめんな…」


泣き出しそうな、朔夜の声。
何度朔夜のどうしようもない後悔の声を聞いただろう。
何度朔夜は、歯痒く僕を思ってくれていただろう。



朔夜。
離れてしまった、朔夜

「…謝らないで」

謝らないでほしい。
確かに僕等は離れてしまったけれど


でも、一つだけ、希望も見えたんだ。

もう泣かない。もう暗くならない。

貴方が好きだと言ってくれたから。

10年たっても貴方は好きなままらしいから。

だから、僕も、それを信じて、歩いていける。

歩いて、みせる。

僕の未来の朔夜が僕を好きでいてくれるかわからないけど…。


でも、もう大丈夫。
大丈夫、だから…。


「ねぇ…、僕ね、朔夜に会えるように頑張る。

僕の時間の朔夜とまた付き合えるように頑張る。

だって、朔夜の事が好きだから。
朔夜の事が、大好きだから


だから、絶対朔夜も会えるよ。
もう一度


僕は…多分いつだって、朔夜が好きだから。

いつだって、朔夜を思っているから


だから…
だからね、もし…もしも、遠い未来で、

また出会えたら…





その時は…その時は、また…」


















   その時は、
   また


  僕と
  付き合って
  くれますかー?















 










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百万回の愛してるを君に