漫画を読んで幸村を待ってたらうとうとしてきちゃって。今日は朝から大阪から旅立ってこっちに来たわけだし。色々疲れていたのでフッと力が抜けて瞼が下りてきた。でも少ししてからふわっとした石鹸の柔らかい匂いがしたから幸村がシャワーから出てきたんだなって気付いた。
「出たよ」
意識を少しずつ戻しかけていたら幸村が俺の横に来るから、つい衝動的に
「ありがと、精市」
幸村を引き寄せて口づけしたら案の定真っ赤になる精市。俺はこういう時だけ幸村を名前で呼ぶ。だってなんか特別な感じがするじゃん。俺にとっては皆が特別だけど、一人一人の時間の時はその相手とだけ特別な時間を過ごしたい。
って言ってみたけどよーーく考えたら中々クソな発言してるな俺。
「早く着替えなよねー」
「えー、着替えさして」
「無理」
「酷っ」
幸村ってたまにしかデレてくれないから…。ってか、俺が攻めまくるとデレるっていうか。まあそこが可愛いんだけど。
「幸村ケチだ」
「そういえば明日の事真田に連絡しなきゃ」
「シカトかい」
幸村が相手をしてくれなくなったのでしょうがなくモゾモゾと着替え出す。晩ご飯なんだろな…と、またベッドに横になりながらボーッとしてたら幸村がこっち見てため息を盛大にはいてきた。今度こそはちゃんと聞いたし見てしまった。
131008
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