Sleep Time


束縛を


時刻は深夜。
外は真っ暗な闇の中、所々にある街灯が点々としているだけで人の気配は皆無。
普通なら殆どの人間が眠りについて寝静まっている頃だろう。
だがオレと#name#はこんな時間でもまだ起きていて、ベッドで秘め事をしている。
それもベッドの柱に鎖を結び付け、#name#の両手首の自由を奪うといった形で。



「クラピ、カ…っ、待って…あ…っ!」
「ダメだ。もう何度も言ったはずだ、"他の男と話すな"と」
「ごめんなさ…、んん…ッ、」
「それともわざとしているのか?」
「ち、違う…っ、違うよ…、」
「オレが嫉妬深いのはもうよく熟知しているはずだろう…っ」



一つに繋がっているオレたちは息が荒く、ベッドの軋む音と結合部分から出る厭らしい水音だけが部屋に響く。

日頃から情事の時に彼女を繋縛しているわけではもちろんない。
愛する女性には行為中は優しく接して愛情を注いでいるし、何よりも大切にしている。
が、二人の間に作ったルールを破った場合は別だ。

そのルールとはもちろん、"他の男とは話さない"こと。
オレは#name#と出会い彼女を好きになってからというもの、自分でも解るくらいに異常なほど#name#への執着心があり常に#name#を求めている。
ノストラードファミリーに所属してからもそれは健在で、むしろどんどん悪化の一途を辿っているような気さえする状況。
今日もたまたま仕事中、窓に目を向けたら外で知らない男と会話をしている#name#の姿が映り、オレの心中は嫉妬の嵐が吹き荒れていた。


そしてそのまま夜になって今に至る。
#name#も抵抗して必死に両手首を動かすが、摩擦で鎖が鳴るだけで自由になることは決してない。
これまでの愛撫で洪水状態になっている#name#の秘部を更に攻めて突き、オレ自身もかなりの快感を感じていた。
腰を激しく前後にピストンさせながら彼女の首や鎖骨にキスをしたり、唇に深い口付けを施して上も下も快楽に浸る。
特に下半身の気持ち良さが尋常ではなく、それに加えて#name#の可愛らしくて色気もある喘ぎ声が更に興奮度を高めた。

#name#もオレ自身を受け入れてくれている場所が先程よりもキツく締まってきて、オレだけでなく#name#も快感を得ているのが肌で判る。
#name#もオレも、限界が近い。



「あ…ッ!クラピカ…、、私…っ」
「#name#…っ、オレもそろそろ…、…ッ、」
「ん、…きもちいぃ…、、クラピカ…、きて…っ」
「…ッーー…、…#name#…ッ!」
「あぁ…ーー……ッ!」



今まで以上に腰の動きを早め、#name#の最後の一言が合図のようにオレは彼女のナカで自分の欲望を全て吐き出した。
そのあとすぐに意識を飛ばした#name#の額にキスを落とし、縛っていた鎖を外して手首を解放し自由にさせる。
#name#の膣から溢れ出るオレの体液をティッシュで拭い、自分の先端についているのも拭き取った。

乱れた服を整え、ベッドから見える外の景色を見ると、街灯と半月が暗闇を照らして少しだけ明るくなっていた。


…また乱暴に#name#を抱いてしまった。
本当は#name#には常に優しく接し、常に笑顔で居たいと思っているのに、どうしてもそれが出来ない。
彼女の傍で男の影がちらつくと、途端にオレの心情は穏やかではなくなる。
何度この手で、大切な人を乱雑に扱っただろうか。



「ん…クラピカ……」
「#name#…。すまない…また私は君を…」
「ううん…大丈夫」



予想より早く#name#の意識が戻り、ゆっくり上体を起こした彼女へ開口一番に謝罪をした。
#name#は謝る私の手を握っていつもの笑顔で返す。
いつもこの繰り返し。
今後も嫉妬して束縛して犯して、正気に戻ったとしてもまた同じ過ちを繰り返す。
それでも#name#はきっと、今のような微笑みを浮かべて全てを許してしまうのだろう。
それが有り難くもあり辛くもある。

なかなか#name#の顔が見れないオレは、お互い体は向き合っているものの目は下に伏せて視線は合わせないようにしていた。
その状態が数秒ほど経った時、突然オレの両頬が温かくなるのを感じて目線を上に上げると、#name#の両手がオレの頬を優しく包んでいて。
ゆっくり#name#の顔が近付いて互いの唇がそっと触れ合う。
恥ずかしそうにしながらもキスをしてくれる#name#がとても可愛く、オレはそのまま瞼を閉じて身を任せた。


少し長めの口付けが終わって#name#の唇が離れようとするが、もう少しだけ余韻に浸りたくなってしまったオレは彼女の頭に手を回し、強引にまた唇を重ねた。
#name#は嫌がったりしなかったが、先程のキスもあってか息遣いが荒く、オレのYシャツの袖を掴んで苦しそうに耐えている。
酸素を確保させるために唇を離し、愛しくて仕方ない#name#を力強く抱きしめた。



「#name#…っ、オレは君なしでは居られない…」
「クラピカ…?」
「出来るはずもない掟を作って君を束縛して…最低な男だということは解っている…。だが…」
「…クラピカ、大丈夫だよ。私は気にしてない」
「………」
「愛されてるの分かってるから…だから気にしないで」



互いが互いの体を抱きしめ、オレは自分の弱い心中を吐露する。
そんなオレの背中を、まるで幼い子供をあやすように#name#の温かい手が絶えず擦ってくれていて。

喉の奥が熱くなり涙腺が微かに歪むのを感じたオレは、#name#に見られないように彼女の胸に顔を埋めた。





束縛



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