04
 
小鳥のさえずりが聞こえる気持ちの良い朝を迎えた。なんと清々しい朝なのだろう。ベッドから起き上がり私はいつもより念入りに身支度を整える。なんてったって今日はエースを助けに行く日なのだから。

助けに行くと言っても奴隷という形でインペルダウンから連れ出すだけなんだけれども。父上が結構力をきかせてくれたみたいで最初は流石に渋っていた海軍やお偉いさん達も最後にはきちんと躾をするならと言って許可が下りた。それより躾ってなんだ躾って!犬や猫じゃないんだぞエースは!

「エレナ、用意は出来たのかえ?」

「父上様!えへへ、見ての通り準備万端です」

「そうかえ。むふふ、今日もエレナが世界一だえ」

「本当?エレナ嬉しい!私、父上様だーいすきよ」

エースを処刑せずに私の奴隷にしてくれるんだ、このぐらいは奮発してあげなくちゃ。いい加減このぶりっ子にも慣れてきて演技に磨きがかかったと実感する。今までエースを助けるために演技の腕を磨いてきたのかと思うほどだ。

「わ、わちきもだえ!!エレナが世界一大好きだえ」

まぁ、私は父上の事を世界一大好きなんて一言も言ってないのだが。全くこの父親はとてつもなくポジティブシンキングだから本当なんというか、扱いやすい。厚顔無恥とはまさにこの事だな。

「それで、私を連れて行ってくださるのは誰なの?父上様」

「そうだったえ。この男がエレナを火拳のエースの元まで連れて行くんだえ」

父上が扉の向こうにいる人を呼んだ。

「……!」

あ、あれは青雉!!?え、まじか私大将に連れて行ってもらえるの!対応良すぎないか!?ていうか本物!モノホンの青雉だよ!やっべーこの世界に生まれてようやく主要キャラに会えたこの感激。胸が張り裂けそうだ!

「じゃあ頼んだえ。エレナ、気をつけて行ってくるんだえ」

「はい 父上様」

パタンと扉が閉まって父上がこの場から消えた。……!ふ、二人きりだ。あの青雉と!!何を喋ればいいんだろう。

「あーお嬢ちゃんがあれか。その、なんだ」

「……」

「えーーと、あれだよなあれ」

「エースを奴隷にする?」

「そうそうそれ。ここまで出かかってたんだけど忘れてたわ」

す、すごい!!!青雉だ、そのまんまだ!!だらけきってる!本当に今日まで生きてて良かった。

「んじゃさくっとインペルダウンに行きますか」

「うん!お願いします、大将さん」

「お嬢ちゃん天竜人なんでしょ?なんつーか、おれに敬語使う必要ないと思うんだけど」

むしろおれが使わなきゃいけないのか、やべっ忘れてた。と青雉さんが続ける。

「私に敬語なんていいですよ。大将さんより全然年下だし」

「年下とか言う問題でもないんだけど…まァいっか。あ、それとおれ青雉ね」

軽い!ノリが軽い!青雉さんのだらけきった感じ私好きだ。そして名前は普通に知ってました、はい。

余談は置いておいて、私と青雉さんは大層立派な軍艦に乗り込んで海へ出た。初めてマリージョアから出る外の世界。私の初出航!目指すはインペルダウン!!

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