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シャボンディ諸島でエースとジンベエと別れてから早くも2年の月日が経った。

別れてすぐはそばにいた二人が急にいなくなって寂しくて何日か夜な夜な泣いていた。そんな私を見て心配する父と母は毎晩私の部屋に訪れては私が眠るまでそばにいてくれた。

天竜人でも親は親なんだと実感して、私も子供なりに親に愛されるというのが素直に嬉しかった。
前世の知識を持って転生した私だが、恐らく精神年齢が徐々にこちらの世界の私に偏ってきているみたいだ。ほんの些細な変化だったけど以前よりすぐ泣いたり、精神年齢が幼くなったと感じることが増えたのだ。

そんなどうでもいい話をぶつぶつ言ってるが、一つ重大な問題がある。

ここ最近の私の身体の成長具合が少しおかしいんだ。まだ12歳にも関わらず身長は160を超え、身体も出るとこが出てきている。おっかしいな、私の知ってる12歳はこんなに胸ないんだけどな…。Cはあるぞ。ONE PIECEの世界のレディはみんなスタイルがいいからこれが普通なのだろうか。


身体だけじゃなく顔つきもこりゃ12歳の顔じゃない。うん、JKぐらいの顔つきだ。もしや精神年齢が退化した分見た目が大人びたとかそういうことなのだろうか?

「いけない!そんなことより早く準備しなきゃ!」

頬杖をつきながら窓の外を見つめていた私はシャボンディ諸島に父上とショッピングに行く約束をしていたのを思い出した。
あくまでも父上とのお出かけは私の株を上げるため。鞭ばかりじゃなく飴も与えなくちゃね!

バタンッ!!

「エレナ!準備はできたかえ?父上はできたえ!」

「はァ…準備するから出て行って下さいまし。それと父上様が準備できたかなんて聞いてませんわ」

「す、すまんえ 楽しみでつい浮かれてしまったえ」

「それならしょうがないですわね。わたくしも父上様とのお出かけが楽しみで寝れなくて寝坊してしまいましたの」

「本当かえ!?うぐっ、父上は嬉しくて泣きそうだえっ!グスッ」

いやもう泣いてんだろ。
まぁ楽しみで寝れなかったなんて嘘なんだけど。
私はにっこりと笑顔を顔面に貼り付けながら心中でそう返す。
床にびちゃびちゃと涙と鼻水が混じった液体が落ちるのを見て私の顔がひきつる。
きったねぇな!!後で床総取り替えだ!

「じゃ、じゃあ準備も遅くなってしまいますし父上様は外で待っていて下さいませ」

「わかったえ!むふふ、今日もエレナが世界一可愛いえ」

不気味な笑みを浮かべながら父上が部屋から出て行った。うん、本人は微笑んでるつもりなんだろうけど…顔のせいなのかな。

そんなことより私の王子様エースはいつ私を迎えにきてくれるのか!
ジンベエにも会いたい、また肩車してもらいたい!

髪の毛を整えながら会えるはずもない二人を思い出しては唸っていた。

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