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その頃、アーロンパークへと到着したルフィ達はーー

「ったくおめェは一人でつっ走りやがって」

「別におれ負けねェもんよ!!」

「バーカ おれがいつてめェの身ィ心配したよ!!獲物を独り占めすんなっつってんだ」

「そうか」

「お…おれは別に構わねェぞルフィ」

「…たいした根性だよお前は…ん?そういやウィルはどうした」

「言われてみれば確かにいねェな」

「ゲッ!ウ、ウソだろ!ウィルの奴いねェのか!?」

「ウィルの力は借りねェ!おれ達だけでブッ飛ばす!!」

「それもそうだな。あいつの出る幕でもねェ 全員まとめて叩っ斬ってやる」

「まったく血の気の多いやつらだぜ」

「(ウィル〜!!早く来てくれェ〜!!)」

一人恐怖に怯えるウソップをよそにルフィ、ゾロ、サンジは不敵な笑みを浮かべて魚人達を見据えた。

「海賊か………なるほどてめェらそういうつながりだったか」

これで話が繋がったと愉快そうに笑いながらアーロンが続ける。

「つまりてめェらハナっからナミが狙いだったワケか…シャハハハ!!たった4人の下等種族に何ができる!!!」

「よく言うぜ ウィルに手も足も出なかった半魚野郎が」

ゾロの煽るようなその一言にビキッとアーロンの額に青筋が浮かぶ。

「……ああ…あのクソ生意気な人間か…あの時はおれもどうかしてた。今ここにはいねェようだが…安心しろ 貴様ら下等種族をブチ殺した後でいたぶりながら無残に殺してやる!!」

激昂するアーロンにルフィは鼻をほじりながら言い返した。

「いんや お前にウィルは殺せねェぞ」

「こればっかりはコイツの言う通りだ。返り討ちにされるのがオチだぜ?」

ウィルの強さをよく知るルフィとゾロがそう言えば更にアーロンの額に青筋が浮かび上がる。その様子を見てマズイと思ったのかハチが行動に出た。

「バカヤロォ お前らなんかアーロンさんが相手にするかァ!エサにしてやる!!!出て来い巨大なる戦闘員よ!!!!」

「な…まさか…」

「何だ何だ何事だ!!!」

「出て来いモーム!!!」

ザバァアアッという水しぶきと共に海中から姿を現したのは頭に大きなたんこぶを作りながら涙を流すなんとも覇気のない海牛だった。

「モォ〜…」

「出たァ〜〜っ!!怪物だ〜〜〜っ!!!」

「なんだあいつか」

「魚人の仲間だったか」

海中から出てきたモームとはルフィとサンジがこのココヤシ村に来る途中でボコボコにした海牛だったのだ。
そんなルフィとサンジに気づいたモームが静かに海の中へ戻ろうとする。

だがーー

「モーム…何やってんだてめェ…」

アーロンの地を這うような低い威圧感のある声にモームの動きが止まる。

「まァお前が逃げてェんなら別に引き止めはしねェが?なァモーム」

眼光を鋭くさせたままアーロンがそう言えばガタガタとモームが怯え、行き場をなくした恐怖心がルフィ達に牙を剥いたのだった。

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