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「へえ、じゃあレンはハンター試験を知らずにここにたどり着いたんだね」

「ああ。定食屋でステーキを頼んだらいつの間にかここにいたんだ」

「ある意味すげぇよお前…だが運が悪ぃな、この試験はさっき言った通りだがかなり厳しいんだぜ」

私はゴン、レオリオ、クラピカの三人にハンター試験のことについて詳しく教えてもらった。

意外と話の合う三人で、私はゴンに誘われて三人と行動を共にすることにした。

「厳しい、ね。一体どれ程厳しいものなんだ?」

「まずこの会場にたどり着けるまでの確率が一万人に一人なんだぜ?その中でも選びに選び抜かれた奴らがこの場に集まってるってわけだ」

レオリオがそう言ったと同時にジリリリリリリとけたたましい音が鳴り、ヒゲが特徴のスーツを着た男が現れた。

「ただ今をもって受付け時間を終了いたします ではこれよりハンター試験を開始いたします。こちらへどうぞ」

「いよいよだな」

「うん!絶対みんなで受かろうね」

「ああ。ところでレン、お前は大丈夫か?無理に試験を受けなくてもいいんだぞ」

「ん?ああ、それなら心配無用だ。特にすることもなかったし退屈しのぎにちょうどいい」

「お前なーレン、ハンター試験ナメてると痛い目あうぞ?ったく退屈しのぎで来るような場所じゃねぇっつうのによ」

「まぁ良いではないか。レン、辛くなったら遠慮なく私達に言え 力になろう」

クラピカの優しい気遣いに少し呆気にとられながらも礼を述べる。出会って間もないというのに親切な奴らだ。

「さて一応確認しますがハンター試験は大変厳しいものもあり運が悪かったり実力が乏しかったりするとケガしたり死んだりします」

「ほら、だから言ったろ?」

「ああ、楽しみだよ」

「はいはい、後で泣いて助けてくださいって言っても遅いからな」

「レオリオ 人の心配の前に自分の心配をした方がいいんじゃないか?」

「あはは!言われちゃったね レオリオ」

「フッ、見下した発言ばかりするからだ」

「あーうるせぇな!わかったわかったおれが悪かったよ!」

何はともあれ退屈しなさそうなメンバーだ。そしてそれと同時に歩くペースが早くなり、周りが走り出した。

「おいおい何だ?やけにみんな急いでねーか?」

「やはり進むペースが段々早くなっている!」

「前の方が走り出したんだよ!!」

「(もっとスピード上げて脱落者増やせばいいのに)」

レオリオやゴン、クラピカの話していることとは別のことを考えながら走る。こんな試験なら能力を使えば一瞬なのだがここは取り敢えず周りに合わせて走ってみる。

「申し遅れましたが私 第一次試験担当官のサトツと申します これより皆様を二次試験会場へ案内いたします」

「二次……?ってことは一次は?」

「もう始まっているのでございます。二次試験会場まで私について来ること これが一次試験でございます」

サトツはそう言うと更にスピードを上げた。思ったより、というよりかなり簡単な試験内容だと感じながら私の中で今更ながらここはどこなのだろうかという疑問が浮かび上がってきた。

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