06



「ロー、どうするの?私追った方がいい!?」

「いや、いい。お前はおれのそばから離れるな。いいな」

「そ、そっか!わかった」

「それでいい。……しかしあいつらも逃がす訳には…侍もいたな…”シャンブルズ”」

「あの人達を入れ替えたの?」

「ああ。”麦わら屋”の仲間に恨みはねェがこのまま逃げられる訳にもいかねェ」

「そうだね。でも後でちゃんと戻してあげようね!あの人達、悪い人には見えなかった」

「わかってる」

入れ替わったのも気づかないまま走り去って行くサンジさん達を見て少し不憫に思う。入れ替わりに気づいた時の反応が見て見たいなと少し思ったりもしたけど今はそんな状況ではない。

「一旦退こうぜ中将!!コイツの能力気味悪すぎる!!!」

「軍艦を吹っ飛ばすわぶった斬るわそれをブツけてくるわ!!こんな奴とは戦えねェ!!!」

「しかもアレ……!!艦の半分は島の岩盤とくっついて妙なオブジェにしやがった!!!」

「くそォ!!艦がなきゃ基地にも帰れねェ!!”七武海”は政府の直属!!お前おれ達に攻撃すんのは協定違反だぞ!!トラファルガー!!本部にチクってやるぜ!!!」

「称号剥奪だァ!!!」

「チクらないで下さい!ローだってしょうがなくやってるのに…!」

「え!?天使ちゃん…!」

「可愛いなぁ〜……ハッ!!いかん、天使ちゃんもトラファルガーの仲間だ!」

「…心配無用…”スキャン”」

「わわっ!!」

「何だコレやめろーー!!」

「え…あれ!?ねェぞ!!」

「まさか…!!おれのも…!!」

「あそこにあんのおれ達のだ!!電伝虫全部盗られたァ!!!」

海兵さんが持っていた電伝虫全てを能力で取り上げたローは慌てふためく海兵さん達を見て不敵に笑った。やっぱりローは頼もしいななんて思いながら私はローの後ろに隠れながらそれを見る。

「お前らがこの島で見た物全て”本部”にも”政府”にも報告はさせねェ」

「!!!」

「”オペオペの実”の改造自在人間…!!ーーだったな……!!」

「わっ…!」

「下がってろ!」

「…ロー、うん!頑張って!」

一瞬でローの目の前に現れたスモーカーさんはどうやら悪魔の実の能力者で、しかもロギア系らしい。もくもくと白い煙が雪と合わさって辺りが真っ白に見える。

私は正面玄関の端っこに移動するとローを見守った。どうか怪我をしませんように。

「太刀筋に入るなお前ら!!!」

「は!?ぎゃあああああ〜〜〜!!!」

ドォン!!!

「斬られたァ〜〜〜〜!!!……!!アレ!!?生きてる!!」

「お前ら邪魔だ!!!サークルから出てろ!!!」

「!!?」

「ローの作った円内にいる間は手術台にのせられた患者だと思え!!ここは”手術室” 奴はこの空間を完全に支配執刀する”死の外科医”だ!!!」

「えへへ!ローは強いんだからね」

ローが優勢なのを見ながら私は自分の翼に包まって雪の寒さを凌いだ。上着も忘れちゃったから寒かったんだ。

「トラファルガー あなたがその気なら!!」

「やめろたしぎ!!お前の覇気じゃ受けきれねェ!!!」

ローの元へ刀を持った女海兵さんが走って行く。ローに斬りかかろうとする女海兵さんを見てスモーカーさんが声を張り上げた。

ズバン!!!

「大佐ちゃ〜〜〜ん!!!」

ドサ…!!

「大佐ちゃんが真っ2つにィ〜〜!!!」

「おい生きてるよな!!!」

「たしぎちゃーーん!!」

女の人にも容赦しないローは女海兵さんを真っ二つに斬った。上半身と下半身で綺麗に別れた海兵さんは倒れた上半身をなんとか動かしてローに鋭い眼差しを向ける。


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