◎5

流石に渚にだけには言わなくてはいけないと思い、朝に渚を呼び出した。

「…渚」
「なーに?紫」

渚がニヤニヤと笑みを浮かべる。
こいつ…絶対に分かってるじゃん…

「あの、…その…付き合うことに、なった」
「誰と?」
「分かるじゃん」
「渚、わっかんないなぁ〜」
「……霊幻先輩、だよ」

すると渚はふっと優しい笑みを浮かべた。

「よかった」
「あ、あ、ありがとう」
「紫って結構苦労してるみたいだからさ。幸せになって欲しいんだよね」
「そうかな…」
「そうだよ。とにかく昼休みに二人から話聞かないとね」
「なっ…」

渚はまたニヤニヤしながら帰って行った。
何か本当に恥ずかしくなってきた。
私って本当に霊幻先輩と付き合うことになったのか…
付き合ってるのか……
嬉しいような恥ずかしいような感じが私の中を駆け巡った。
こんな気持ちにさせてくれたのも先輩なのだと思うと、その恥ずかしさすら愛おしいと私は少し思うのだ。



mae tsugi

戻る
ALICE+