◎6
渚に根掘り葉掘り聞かれた俺達は憔悴しきっていた。
放課後に校門で紫を待っていると、俺を見つけた瞬間に紫が歩みを止めた。
口をわなわなさせてから下を向いた。
うわ、絶対恥ずかしがってるじゃん。
可愛いなあ…
紫に近付いて手をとった。
「行くぞ」
「は、はひ」
下を向いたままの紫は動きもなんだかぎこちなくて、俺は少し笑った。
俺達を見ていた奴等がざわざわしていたけれど、俺にはそんなことどうでもよかった。
「紫」
「はっ…なんですか」
「ぼーっとしすぎだろ、お前」
「いや、…本当に付き合ってるんだと思うと…なんかその、現実味がなくて…」
あははと紫は誤魔化すように笑った。
そりゃ俺だってまさか紫と付き合えるようになるとは思ってなかった。
「俺達付き合ってるしさ、名前で呼んでくれよ」
「ええ…」
「嫌なのかよ」
「恥ずかしいじゃないですか」
「敬語もなしな」
「急に厳しい…」
紫は不満げな顔をした。
そんな顔も愛おしいと今なら思う。
「新隆さん」
「もう一声」
「霊幻」
「どうして」
「…新隆」
「それがいいな」
紫はそっぽを向いて、うるさいと呟いた。
ぎゅっと手を握ると紫は少し肩を震わせてから俯いた。
昨日見た夕日と同じような夕日が俺達を照らしていた。
ただでさえ赤い紫の顔がさらに赤く染まっていた。
mae tsugi
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