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「由奈、」

大丈夫、な訳ないやんな。
由奈を保健室のベッドに寝かせた。
こういう時って何て声を掛けたらええんやろか。
由奈はただただぼうっとしていた。
見てられない。
罪悪感が胸に募った。

「怖かったな」

ゆっくりと由奈の頭を撫でるとぶわっと由奈は涙を流した。
口をぐっと結んで声を抑えて泣く由奈は酷く痛々しかった。
由奈はひとしきり泣いた。
自分が由奈への嫌がらせを助長させたからこんなことになってしまった。
誰にも言えない罪悪感と罪責感が渦巻いていた。

「勘違いさせるお前が悪いって、」
「ん?」
「愛想よく男誘う罰だ、って」
「…」
「言われたよ」

由奈はそう言ってふと瞼を閉じた。
しばらくすると寝息が聞こえてきた。

「すまんなぁ」

もう教室で無邪気に笑う由奈は見れないのだと予感して、少し泣いた。



 

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