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「由奈」
「今吉、」

昨日の夜、あの後なんだか自分がアホらしくなった。
由奈を襲うのは止めて、一つのベッドで由奈と一緒に寝た。
由奈と二人で泣きながら一夜を明かした。

「1on1しない?」
「ワシと?」
「うん」
「ええけど…」

かくして俺は由奈と1on1をすることになった。
そういや今日はパンツ履いてるなぁ。
最初っからワシとやる気やったんかいな。







「…負けた〜!」
「ワシに勝とうなんて100年早いわぁ」

コートの端に無造作に置いてあったベンチに二人で座った。
バスケの話をして笑い合ってると昨日のことなんて無かったかのように思えた。
由奈がシャツのボタンを一つ外した時、昨日つけたキスマークが見えてどうしようもなく虚しくなった。

「…由奈、ホンマに好きやった」
「うん」
「ワシの分も幸せになってや」
「そんなこと言わないで。今吉も、幸せになってよ」
「せやなぁ…」
「私、多分今吉のことが好きじゃなくても拒否したりしなかったよ」
「……」
「だって、今吉は本当に私の全てだったから、」

由奈はそう言って涙をボロボロと零した。
その頭を撫でることはもう出来ないのだ。
あーもう…泣きたいのはこっちや、アホ。




 

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