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レクリエーションは当然の如く優勝した。
ワシと花宮がいて負けるわけあらへん。
優勝賞品はくじ引きで決めるのがうちのサークルの伝統だ。
可愛い部屋着に漫画全巻に靴乾燥機にカップラーメン詰め合わせ…
カップラーメン詰め合わせだけは絶対嫌やわ。
「由奈、なんか欲しいもんでもあるん?」
「高級和菓子詰め合わせ…」
「そんなもんが欲しいんかいな」
「弟が好きなんだ〜当たったらあげるの」
「……あぁ、そうやったなぁ」
木吉くん、か。
由奈はまだ花宮が木吉くんの足を壊した張本人だと知らない。
自分から伝えてしまおうか。
いや、多分時が来れば知ることになるだろう。
それに花宮からの接触に手一杯の由奈に今知らせるのは良いタイミングとは言えない。
でも多分、由奈はそれを知った所で花宮を邪険に扱ったりすることは出来ないんだろう。
高級和菓子詰め合わせを当てた由奈が壇上で少しだけ嬉しそうな顔をした。
花宮がそれを見ていた。
きっと花宮は由奈の隣にいることの居心地の良さにまだ気付いていない。
でも多分これからは花宮もそれを知ってしまうのだろうと少し予感していた。
「当たったよ!」
壇上から降りてきた由奈が小さな声で自分に話し掛けた。
喜びを抑えきれないその声に少し笑った。
「よかったなぁ」
「うん!来週家くるから弟と食べる〜」
ニコニコと笑う由奈を見ていると少しだけ悲しい気分になった。
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