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「我らが久保瑞希様の!幸せな門出を祝って
!瑞希さんご結婚おめでとうございます!乾杯!!」

企画者である、佐藤流司の乾杯の音頭に会場が盛り上がる。
その真ん中で、瑞希ちゃんは照れくさそうに微笑んでいた。
黄色のサテン生地に黒のレースがかかったワンピースに赤い口紅がよく似合ってた。矢田くんが「久々なはずなのに全然変わらなすぎて人妻感
がない」って言ってたけど、本当にそれ。

「久保瑞希さま御結婚祝賀会」と称して(これは麻璃央から頼まれて俺が命名した)、2人と瑞希ちゃんが関わったテニミュや刀剣乱舞シリーズの出演者を中心に30人近くの舞台俳優が集まった。幹事の流司と麻璃央もすごいが、なんといっても瑞希ちゃんの人望あってこそだと思う。さながら同窓会のようだ。

「俺ほんっとに信じられなくって!」
「まさか瑞希ちゃんが結婚するなんてなあ」
「テニミュやってた時には瑞希ちゃんが一番遅そうってみんな言ってたのにね」
「瑞希の結婚、ネットのニュースで知ったんだけど」
「俺も!」
「俺らめっちゃ調べたからな、瑞希さんの旦那さんのこと」
「声の仕事でお会いした時めっちゃドキドキしちゃったもん」
「向こう絶対俺らのこと知らないけどな!(笑)」
「あの人わたしのSNSとか全部チェックしてるから知ってたんじゃない?」
「やべー!」
「瑞希さん、結婚しても舞台来てくれますか?」
「別に結婚しても生活はたいして変わらないし、都合がつく限り行くよ」
「旦那さんと来て!」
「てかこの会のことちゃんと旦那さんに言った?許してもらえた?」
「そんな心配しなくても、ちゃんと言ってるし理解してもらえてるよ」
「そうだ!瑞希さんの結婚式の写真見せてくださいよ!」
「だれかのSNSにあがってるでしょ、、」
「招待状の写真が超絶可愛かったってききました」
「流司!式の写真見せて!」

尽きることない思い出話だけでは飽き足らず、来れなかったメンバーから寄せられたメッセージ動画をみたり(大阪にいるやつらから直接電話がきたりもした)、流司が撮った瑞希ちゃんの披露宴の写真をみんなで綺麗かわいいと囃し立てたり、抱えて帰るには多すぎるお祝いの品を渡したり。

でもやっぱり、瑞希ちゃんが星空のように綺麗な青色のドレスを着て流司と麻璃央に挟まれてる写真はどこかの組の姐御と舎弟だった。
染さんとかとひろきくんと撮ってる写真はすごい地元の友達の結婚式感あったけど。この差はなんだろう?あの2人がやけにきっちりスーツを着てるせい?絶対緊張してたでしょって。2人して赤いネクタイをしてたのは揃えたの?主役よりそっちが気になりすぎて笑えてきた。まっきーとか諒くんは全然いつも通りなのに。
ちなみに、ウエディングドレスがAラインのわりとかわいいデザインだったのは旦那さんの強い希望だったらしい。


「瑞希ちゃん〜審神者ショットやって〜」
「なにそれ」
「2.5次元本丸の審神者ごっこ」
「なにそれ、楽しそう」
「はーい、撮るよ〜!」
「あ、いいかんじ、すごいなんか家族写真ぽい」
「いや、姉御と舎弟やろ」
「珍しい!姐さんが微笑んでくれてる!いつも真顔ピースなのに!」
「えー!次、青学のマネージャーショットもやって!」
「ずるい!こっちも!」
「瑞希ちゃんがマネージャーやるなら氷帝でしょー」
「跡部を顎で使ってそうな感じになりそう」
「裏ボスやんけ」


テニミュを卒業する最後の打ち上げで、みんなで「お互い違う場所で活躍するようになってもこうして集まりたいね
」といってもう数年。こうして大勢で集まれるきっかけをくれた瑞希ちゃん。当時もそうだったけど、こうしてずっと彼女が俺たちを繋いでくれるんだなって。
改めてありがとうと伝えれば、きっと何もわかってない瑞希ちゃんから「え、なんで小越くんが?」なんてとぼけた返事が返ってきてやっぱり相変わらずだなって、嬉しくなった。

この日の写真がSNSで出回って、まとめ記事が出るくらいファンの間で話題になったのは次の日の話。