■ ■ ■

何かと忙しくて、ぜんぜん飛鳥に会えていなかったけど今回現場が一緒になって少しだけ時間が出来た。久しぶりに会った飛鳥はやっぱりいい匂いがして、それから髪の毛が少しだけ短くなっていた。ほんの些細な程度だけど私にはわかってしまうのだ。わはは。


「お、その指輪かわいいね」

「へへへ。私もそう思う」

「あら、なるほど。彼氏さんか」


なんでわかったの、と飛鳥は言うけどそんな優しい顔されたら誰だってわかるに決まってる。控えめに小指に鎮座するピンキーリングは華奢なデザインだけど可愛らしさがある。シンプルで何にでも合わせられるだろう。

「クリスマス、プレゼントはいいって言ったのに結局もらっちゃった」と微笑する飛鳥は世界一可愛いと思った。


「…いいなあ、なんか素敵だな」

「……?」

「飛鳥と斉藤さん。なんかすごく素敵な関係だなって改めて思いました」

「そ、かな」


ぽぽん、と頬を染めた飛鳥が可愛くて思わず抱きしめた。同性の特権だよこれは。

上手く言えないけど、この2人が好きだなって思う。斉藤さんのことは飛鳥を通してとか現場でちょっと会うくらいの面識しかないけどね。それでも傍から見たこの人たちはなんだかとても微笑ましい。


「31日も一緒っすか?」

「それが31日は仕事なんだよ。夕方には帰れると思うけど」

「飛鳥も忙しいねえ」

「ありがたいことに?」


そんでもって、相変わらずラブラブ。ラブラブ感を微塵も出さないくせにだ。まあ、わりと向こうは注意深く見るとデレデレだったりするけど。

なんで見てたって、そんなの飛鳥が傷つかないか心配だからだよ。ああでも、こんなこと言ってるからモンペとか言われちゃうんだろうな。なんか最近わかってきたぞ。


「…久々に飛鳥の作ったご飯食べたい」

「……作る?」

「やった!私あれがいい、オムライス!ふわとろのやつ!」

「あはは、うん。わかった、頑張るよー」

「まいったなー、これまた雄馬に自慢できちゃうなあー!」

「雄馬ならすっ飛んで来そう」

「そう言うと本当に来そうだからやめて」


その後、何かを嗅ぎつけた我が弟は本当に来ました。怖いよもう!


「姉さんだけにいい思いはさせない……」

「怖い怖い!呪われるわ!」

「1人分追加ね了解〜」