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俺には、彼女がいる。
よく見れば顔はかわいい方だし、いい子だ。
でも俺は、最近気になる子がいて。
最低っていわれるかもしれない。彼女がいながら、別の子の事を考えてる。
でもまだ彼女に話はしていないし、彼女も気づいてないはず。
素直に『別れよう。』っていえばいいのに、そのたった四文字も彼女に言っていなし、なんとなく言えない。
それは、俺の中にまだ彼女に対して気持ちが残っているからなんだろうって、そんなのわかってる。
俺自身よくわかんなくなっていた。気になる子といる時は笑えるし、楽しい気持ちになる。なによりその子はすごい可愛いわけで、俺の事が好き!って読み取れるし。
でも、ふとした時に彼女の事が頭をよぎるんだ。彼女が俺の名前を呼ぶ声が聞こえるような気がしたりとか。
そんなモヤモヤした気持ちのまま、隠れるようにその子と会って、一緒に帰って。彼女は放置状態。
相棒のアイツにそんなこと言った日にはきっと顔面レシーブ10発はくらいそうだから絶対に言わないけどさ。
「及川くん。」
「なに〜?」
彼女とは同じクラスだし、別れたら気まずくなるし。何より、傷つけたくないし。
悩んでいると、早速といったらいいのか問題の彼女が話しかけてきた。
一緒に帰ろうって誘われて、もう何度も断っちゃってるし...今日は、一緒に帰ろうかな。
「本日の放課後、絶対に空けておいてくれないかな。」
「うん、今日は一緒に帰れる。」
「いや、そういうのいいから。部活始まる前には終わるし。」
ん?!
予想していたのとは違う言葉で、少し驚く。
用事?部活前に終わるぐらいのちょっとの用事?一緒に帰るんじゃないの?!
いやでもまあ、この前だってそう言われてお菓子だったことあるし...。普通に渡せばいいじゃんって言ったら、『怖いから無理。』って言われたっけ。
きっとまたそうだろう。
「楽しみにしてるね。」
「よくわからないけど...。それだけ。」
俺は浮気してるのに。
お菓子を作ってくれるって、まだ俺の事好きでいてくれるってことなんだろうな。
そういうことをしてくれるいい子なのに、俺って最低だよなあ...。
早く別れた方がいいんだろうけど、でも・・・。
言おうとして、いつも言えない意気地なしの俺。
ただただ、罪悪感。