3
部活が始まる前に終わらせるって言っちゃったし、手短に話を済まさなければいけない。
でも、人がいる場所でするような話じゃないし、掃除が行われている教室で話をするのはダメだ。
ということで、ワタクシ苗字名前は体育館裏に来ていまーす!デデーン。
目の前にはイケメン彼氏の及川徹くん。ヒュゥ!今日もイケメンですね〜前髪の鰹節が絶好調ですね。
まあ今日で見納めですけど!
「言った手前、秒で終わらせるね。」
「俺、名前ちゃんのお菓子好きだよ。美味しいもん。いつもありがとう。」
どうした及川くん・・・突然どうした・・・。別れ話と気付いて焦っているのか?
いやでもそんな風には見えないし。たとえ焦っていたとしても、君と付き合いたい子は腐るほどいるよ!
「及川くん。」
「なに?」
「君は大変優秀で、顔もよく身長も高く、スポーツもでき、とても素晴らしい方です。
私はそんな君と同じ年に生まれてきたことに誇りを思っています。もはや同じ空間の空気を据えていることにすら感謝感激雨あられ!」
「随分とすごい小さいところから誇りに思っているんだね...?」
「あと、岩泉と君と食べるご飯はとっても愉快でした。たくさん笑わせてもらって、ありがとう。」
「・・・え?」
「及川くんのおかげで、バレーという球技に興味を持つことができたよ。」
「・・・うそでしょ?名前ちゃん。」
「いや今はガチでバレーファン。」
「そうじゃなくて!」
余裕がなさそうな及川くん。
「俺と、別れるって、言いたいの...?」
二人の間に、沈黙が流れる。
なんでそんな顔をするの、及川くん。
だってあなたには好きな人がいて、私とつきあっている理由なんてないし。
なのに、なんでそんな顔をするの。
私にはわからない。
「別れよう、及川くん。」
だってもう、吹っ切れた後だもん。