◎2匹目

今日も今日とて仕事がつらい。あのクソ上司自分の仕事押しつけんじゃねぇよ!!その分の給料私にくれ!!

「ただいまー。」
「おかえり、ご飯もうすぐできるよ。」
「ういっす。」

晩ご飯何かなーなんて思いながら二階へ上がり自分の部屋へ。扉を開けて、

「ん、お姉おかえり。そんな勢いよく扉閉めてどしたの。」
「私のベッドにイケメンがいる。」

私のベッドに寝転んでサ○デー読んでた。ほんとだもん!イケメンいるもん!そんなかわいそうな目で見るんじゃない!

「仕事辞めた方がいいよ。幻覚見えてるじゃん。」

………やっぱり?最近仕事中とか上司としゃべると胃がキリキリするんだよね…。やっぱ病院行こうかな…。胃薬飲もう。

「とりあえず中見てみてくれないか。」
「んー。ほら誰もいないじゃん。お姉まじやばいよ。」
「明日休みだから病院行ってくるわ。」
「そうしろ。さてさてばんごはーんのつまみぐーい。」

軽やかに階段を降りる妹に対してどんどん重たくなる私の胃と頭。まじでやばいかもしれない。

「今日は早く寝よ゛っ?!?!」

ドアノブを下げた瞬間扉が開き部屋へ引っ張りこまれる。顔面スライディングで部屋へ突入を決めた私の前に立ち、見下ろ、いや見下すイケメンは、

「おかえり、苗字名前。さぁ詳しく話を聞かせてもらおうか。」

大魔王、じゃなかった、安室透によく似ていた。

あれ、なんか顎腫れてる?



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