◎受付嬢と少年探偵団


《名前さん土日暇してない?みんなでキャンプ行くんだけど来ない?あいつらが名前さんに会いたがってたよ。無理しなくていいけどよかったら来てやってよ。》

コナンくんからこんなメールが来たのは月曜日のこと。もちろん行きますとも。

「おっはよー。」
「名前お姉さんだぁ!」
「ほんとに来てくれたんですね!」
「虫取りしようぜー!」

あぁやはり小さな子は可愛い。夏の暑い中でも元気があって大変よろしい。

「無理に誘ってごめんな。博士だけだとあいつら抑えきれなくてさ、助かったよ。」
「君もあの子たちと同い年じゃなかったっけ?」

ほんとコナンくんと哀ちゃんは大人過ぎる。可愛いけどな?可愛いけどな!

「君が名前くんか。しん、じゃなくてコナンくんが世話になったようじゃな。わしは阿笠博士じゃ。」
「初めまして、苗字名前です。どっちかって言うと私がお世話になったんですけどね。」

この人が噂の阿笠博士。ぽっちゃりの可愛いおじいちゃんだ。確かにこの人1人で子供達を見るのはしんどいかもな。

「姉ちゃん、さっさとカブトムシ捕まえに行こーぜー。」
「え、カブトムシ捕まえるの?」
「名前さんもしかして虫苦手?そこは見た目通りに?」
「悔しいけど見た目に反しますね。全然平気。でも元太くんよ。カブトムシ捕まえに行くなら仕込みしないと。」
「仕込み?」
「カブトムシは夜行性だからね。まず夜じゃないと見つかりにくいよ。」
「じゃあどうすんだよ。」
「ふふふふ、こんなこともあろうかと!」

リュックに入れてきた秘密兵器を出す。

「兄直伝苗字家特製カブトムシがっぽり蜜!配合は極秘だよ。」
「すげー!」
「こんなんで捕まえられるんですか?」
「まぁ見てなよ。夜になればがっぽりがっぽりだからさ。なんなら競争する?自分達の捕まえたカブトムシ闘わせるの。どう?」
「面白そうですね!」
「やろーぜ!!」
「君達少年探偵団with阿笠さんvs苗字名前。期限は明日の朝まで。帰る前にそれぞれのカブトムシを連れて闘わせるってことで。
では皆の者!かーぶーとー狩りじゃぁああ!!」
「名前さん帰ってきて。」

(久しぶりだなー腕がなるぜー)



しおりを挟む