「ん…んんん…」


目を覚ましたら、変わった世界にいた。
周りは真っ白が広がっていて何もない。床は白と黒のタイルの世界。


こんな場所日本にあったっけ?



「ここはどこだろ…?」

そんな私の疑問に答えるようにいきなり目の前に同じ年代くらいの容姿をした男性が現れた。この人もこの場所と同じ白と黒、つまりモノクロの服を着ている。



「ここは死後の世界だよ。日本国の元在住人の琴浦紫音さん」

アヒル座りをしていた私に黒い手袋をした手をそっと差し伸ばして私の立ち上がる手伝いをしてくれた。




「私、死んだの…?」


すると目の前にいる男は即答した。

「そう。君はもう死んだよ。ちなみに事故死だね」

私が死…んだ…?
もしかして浅井くんに振られて走っていった時に車にひかれたって言うの?



「ウソ!ウソ!ウソ!!私はそのくらいで死なない!!」



信じられない。信じたくない。
私の人生はもう終わっちゃったって言うの!?

「人は弱い生き物なの。それにこの事実を受け入れられないならこれ以上前へは進めないよ?
魂だけで人間界をウロウロすることになる」


ヤレヤレというような表情で返事をしてくるこの男。
一体何者なの……?


「あ…!あんたがもしかして神様ね!!私の人生どうしてくれるのよ!!」



生きがいを感じていた恋、今まで一生懸命に頑張ってきた人生。
もう全てが終わっちゃったって言うの?


我慢してきたものが一気に溢れ出し、モノクロの服を着た男の胸倉を掴むほど取り乱す私。

「……。
”こんな人生なんて”って思ってた人がよく言うねー。
わたしはね神様と言えば神様だけど、死神なの。
君の人生の内容が辛かろうと楽しかろうと知ったこっちゃないの」




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