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「それじゃあ早速説明するけど君たち2人に任せる仕事は、仕事の基本中の基本である"魂"の回収かな」
マスターまでもが満面な笑みを浮かべて話してくる。
でもその笑顔の理由は仕事が減って嬉しいってことで間違いないかしら。
さらにマスターは説明を続ける。
「死んだ人間からは、肉体から魂を切り離さなければならなくてね。
その切り離した魂を今の私たちがいるこの場所へ導いて欲しいんだ」
「そうねえ。やり方は説明しなくてもなーんとなく死神としての本能で分かるでしょ。もう
2人とも一応死神としての存在になってるんだし」
フリフリ女のメリアが説明を足した。
でもメリアの言うとおり本が消えた時からなんとも言えない不思議な力をまとった気がしていた。
どこか冷たい感じがするこの力・・・。
これが死神・・・。
「一つだけやってはいけないことがあるんだが・・・。
生きている人間には決して肉体と魂を切り離すことは行なっちゃいけない。分かったね?二人とも」
私とハルトは静かにうなずいた。
「よし!今から49時間の間、この仕事を頼むぞ」
マスターは笑顔で私たちに手を振って送り出した。
いきなりだけど、私とハルトの死神としての試用期間が始まった。
「シオンさん。一緒に頑張りましょう」
優しい笑顔で微笑みかけてくれるハルト。
笑顔と言えば浅井くんの笑顔を思い出す。
思い出したくないのに・・・。
死んでも忘れられないってつらいね・・・。
私の存在が消えたらこんな失恋した思い出も忘れられるのかな・・・。
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