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私とマスターの話が終わったところを見計らってメリアが話を始めた。

「さてさて、これからのことも決まったってことで2人を正式に"死神"として迎え入れたいと思いまーす!

あ、アタシとマスターちゃんが上の立場としては変わらないから、何かあったらちゃんと言うのよー?」

「はいはい、分かりましたよーだ。このフリフリ女」

「ん・・・!?何か言ったシオンちゃん・・・?
フリフリなんとかって・・・」

「フリルが可愛いって言ったらしいですよ。
よかったですねメリアさん」

そんなところでフォローしなくていいわよ、ハルト!!
このくらいこの天然上司には言っても怒られないでしょ。

「あらぁー!褒められちゃった。
マスターちゃん、アタシね、シオンちゃんと仲良くできそー!」

ほら見ろ。やっぱり天然だ。

勘違いをしているメリアはマスターの方へ向かっていき、きゃぴきゃぴと何かを一方的に話していた。


「あの2人の上司の下で死神をするのは大変そうですね」

「そうね。先が思いやられるって言うか・・・。

あ・・・そうだ!!ハルトにお願いがあるの」

私は死神として新しいスタートを切るためにしたいことがあった。

「なんです?シオンさん?」

私ははさみを念じて手に出した。
死神って念じるだけである程度の物が出せるからこれも便利。

「これで私のこの長い髪を切って欲しいの」

腰くらいにまで伸ばしていたオレンジ色の髪。

「私は人間だった頃の"琴浦紫音"の過去を消して"シオン"になりたいの。
気持ちの切り替えっていうか・・・そんな感じで変わりたいの」

少し驚いていたハルトにはさみを渡した。

「シオンさんは形から入るタイプなんですね。
いいでしょう。
僕が喜んで切ってさしあげましょう」

喜んで・・・!?
・・・まぁいいや。

髪型を指定しなくても、どうせヘアースタイルに合わせた切り方も知らないだろうし、セミロングかショートの髪型になると思う。

私は黙って彼に髪の毛を切ってもらった。


・・・のが失敗だった・・・。




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