10
その男はつり目で、耳には高校では禁止されているピアス、制服もかなり着崩していた。
そして…髪色は金髪。
まさか……ね…。
違うだろうと思って携帯を開き、待ち合わせ場所に着いたと斐にメールを打とうとすると、その男が近づいてきた。
「もしかして有果ちゃん!?」
「そうだけど。ってもしかしてあんたが斐なの!?
うっそ!マジー!?」
そのまさかの、まさか……。
驚いたあたしは駅を歩いている人が振り向くほど大きな声を上げてしまった。
「マジッス!メールのやり取りしてた斐ッス」
斐はあたしが想像していたイケメン像とはまったく違った。
合コンではこんなノリの人は必ずいるって感じの雰囲気。
色んな女の子を口説きまくってて……、場を仕切っててー…。
そう…一言で言うとチャラ男っていう感じ。
初対面だから優しそうだけど、慣れたら暴力とか奮ってそうなイメージも連想してしまう。
まぁ、…カッコイイっちゃカッコイイけど。
あたしのさっきまで考えていた理想はパリーンと砕け散った。
メールのやり取りは楽しかったけど会ってみると…微妙。
全然あたしのタイプじゃないし、絶対恋には発展しないわ…。
失礼だけど残念だなー…と思いながら、あたしは斐と駅の中のお店を一緒にぶらっと見て歩いた。
斐もあたしがイメージと違ったのか、緊張しているのか口数が少なかった。
会話も続かず途切れ途切れ。
「そろそろお開きにしましょーッスか……」
「…ええ。そうしましょ……」
- 33 -
*前次#
ページ:
Oitok